「セシウムと少女」のこと

 去年の春公開された「セシウムと少女」という映画をご存知だろうか。拙作「静(しず)の部屋」は、この映画のワンシーンのために制作された作品だった。加えて拙作「東屋(あづまや)」も登場するので、ぼくはこの映画のちょっとしたスタッフの一人である。もちろん映画は見ているが、かなりぶっ飛んだ内容で、よいのか悪いのか、正直言ってぼくにはよくわからなかった。
 公開されて約一年、知る限りたいした話題にもならず、映画のことはすっかり忘れていた今年の四月ごろ、この映画の制作者兼監督でもある才谷遼氏からメールがあった。
 「いまロンドンの映画祭に来ているが、セシウムと少女がベストアニメ、シークエンス賞に選ばれ、そのほかにも続々と賞を獲っている。帰ったら凱旋ロードショーをやりますので、よろしく!」だ、そうだ。
 いやあ、びっくりした。
 結局この映画は、以下のような賞を獲得したらしい。

 米「Accolade Global Film Competition」で「審査員賞」を受賞
 英「International Filmmaker Festival」で「アニメシェークエンス賞」を受賞
 米「Cinema on Bayou Film Festival」で「審査員特別賞」を受賞
 米「Winter Film Award 2016」で「ベストオリジナル作曲賞」を受賞
 羅「12 Month Film Festival」で「11月期プロデューサー賞」を受賞
 米「SOCAL Film Festival」で「映画祭賞」&「長編作品賞」&「監督賞」を受賞
 英「Cardiff Independent Film Festival」で「ベスト脚本賞」を受賞
 尼「International Movie Award」で「音楽監督賞」&「撮影監督賞」を受賞

 世界25の映画祭に正式招待され、20部門でノミネート、10部門で受賞を果たした。そして現在その凱旋上映の真っ最中なので、お時間があれば是非ご覧になってください。「静の部屋」もちらっと映りますよ。

 上映:「セシウムと少女」
 劇場:「ユジク阿佐ヶ谷」杉並区阿佐谷北2-12-19-B1F 電話03-5327-3725
 日程:6月18日~7月29日
    6/18~7/8・7/11~7/29は10:30~(※7/9・7/10のみ20:50~)


2016年7月2日