「東屋海を渡る」

 2019年の春から自由が丘教室での課題として取り組んできた「東屋」=「12分の1/あづまや」が先月完成した。そのことは前々回ここに書いたが、完成作品の写真はまだ見せていなかったので、本日下に掲載した。手前の作品がこのたび完成した新・東屋で、奥にあるのが旧東屋だ。(東屋とは伊東屋作品の小型版で、明治時代の文房具屋のことである)。
 調べてみると、新東屋の元になった旧東屋は、やはり教室の課題作として、2004年の夏につくり始めているのだが、2004年と言ったら5月に伊東屋作品が完成した年である。その年の夏にもう東屋をつくり始め、そして翌年の年末には完成している。そのころは月2回のペースで教室を開いていたので、今よりも進行が早かったとは言え、それにしても早い。当時はそれほどのスタミナがあったということだ。
 そしてその旧東屋の元になったのが、その直前まで制作していた伊東屋だ。伊東屋作品の場合は「新装開店したばかりの店」という体裁だったので、新装のイメージを壊さぬよう、できるだけキレイな店になるよう、常に注意を払っていた。それは一種のストレスでもあったので、旧東屋の制作においては一気にそのタガが外れ、思いっきり汚らしくしてしまえとばかりに、こってりウェザリングを施した、かなりダーティーな作品に仕上がっている。
 それにくらべ、このたびの新東屋はわりとキレイだ。
 こうして新旧の2作品を並べて見ると、そのへんの違いか一目瞭然。
 ちなみにその旧東屋のことだが、むかし世話になった北海道のスギちゃん(元生徒)が、夏に札幌で「ドールハウスショー」の開催を企画している。それに出演するため、今月フェリーで北海道へ渡ります。

みなさんはどうか知らないが、わたしの場合は、新作が完成したときには、必ずそれを収納するための頑丈な箱を一個つくらねばならない。箱がなけりゃ倉庫にしまえないし、催事にも出かけられない。しかし、これが結構たいへんな仕事で、東屋のように特殊な形状ではなおさらだ。というわけで、今週は箱作りに3日かかりました。(むかしだったら2日でできたのに‥。)