ドールハウス展

 いま新宿の京王百貨店でドールハウス展をやってます。

 タイトル: 12分の1の世界へようこそ「ドールハウス展」
 会場: 京王百貨店 新宿店 7階大催場
 会期: 7月25日(木)~31日(水)
 時間: 午前10時~午後8時(最終日は16時閉場)
 入場: 無料

 毎年7月に開催されている京王のドールハウス展、今回うちのクラブからは遠藤大樹君が、会場で、特別個展と称して「コインランドリー」など数展の作品を展示しています。そのほか複数の作家たちによって作成された「昭和通商店街」と題する共同作品など、面白いものがいっぱいあります。
 是非お出かけください。

昭和通商店街 1/12

2019年7月27日

佐野さんは元気だ

 たいがい夜の7時半ごろ、そろそろ教室が終わりかけた時間帯に、なんの前触れもなく横の扉がガタンと開き、突然あの佐野匡司郎氏がにっこり笑って顔をだす、なんてことが去年まではたびたびあった。
 氏は我が渋谷クラフト倶楽部の創始者で、確か昭和10年のお生まれなので、わたし(71歳)より13才年長だ。そのわたしでさえ近ごろ外出が億劫になってきているのに、氏ははるばる茅ヶ崎からブラッとやってきて、生徒氏らと一緒に放課後の集いに出席し、きっちりお開きまで懇談して帰る。ここ10年ほどそんなことがつづいていた。
 ところがその佐野氏が、今年は一度もあらわれていない。なんでも「長い時間東京にいることが最近億劫になってきたから‥」だそうだ。まあ年齢を考えればそれで当たり前とは思うが、ご様子をうかがいに、先週茅ヶ崎の佐野邸へお邪魔した。同行したのはTSMCの手芝さん、元生徒の羽賀さん、and、練馬のシゲちゃんというヘンな取り合わせ。
 実は結構心配していたのだが、それは杞憂だった。東京が億劫になったとはいえ、氏のものづくりにおけるワザは今もまったく衰えていなかった。最近つくったというフルスクラッチによる古典蒸気機関車数台(1/80)を、むかしとちっともかわらない手つきで、動かして見せてくれた。
 信じられないほど精巧につくられているそれらの機関車を、わたしは以前から何回も見て知っているが、この日はじめて見たという手芝さんはびっくりしただろう。予定の時間になっても彼はなかなか腰を上げず、おかげで居酒屋への移動が30分遅れた。
 あいかわらず佐野さんは元気だ。

古典蒸気機関車を披露する佐野さん
左は練馬のシゲちゃん

2019年7月23日

有楽町展の宣伝 ①

 トーキングヘッズという雑誌に「はがいちようの世界」という、写真と短文によって構成された連載ページを持っている。今月末に発売される通算79号では拙作「錠前屋のルネはレジスタンスの仲間」を紹介し、下のような記事を書いた。
 以下記事。
 1997年製の本作、本誌56号に一度掲載したことがあった。だが初期作品は店の外側しかつくっておらず、錠前屋の入口から覗いた薄暗い室内にはほとんどなにもなかった。それがずっと気になっていて、いつか内部にも手を入れ、いかにもが鍵職人が使いそうな作業台を置いてみたかった。夢がかなったのは去年の春、わずかなスキに怒濤の如き情熱で本格的作業台をつくって室内に組み込み、赤いライトで照らした。かくして21年ぶりに施された大改造は大好評で、拙作写真集の題名にもしてしまった。
 本作は「第15回渋谷クラフト倶楽部展」(8/25日~31日)に出品します。会場は有楽町東京交通会館B1Fゴールドサロン。覗かないと決して見えないミクロの世界をぜひ自らの目でお確かめください。同名の写真集も販売します!
 と、以上までが雑誌の記事だった。
 恒例の「渋クラ展」までもうすぐだ。今回わたしはルネ作品を一点だけ展示し、あとはすべてクラブ員たちの作品で会場を埋め尽くす計画だ。その準備の真っ最中に、ちょうどよいタイミングでリリースされる記事なので、ご紹介させていただいた。

はが いちようの世界《第25回》
トーキングヘッズ叢書/No.79

2019年7月12日

OPPOの発表会

 知らなかったがOPPOという中国製スマートフォンが、日本にも結構進出しているようだ。7月3日に、六本木ヒルズの49階で、そのスマホの、マスコミに向けた新製品発表会があった。解説によると優れたズーム機能を有したカメラが搭載されていて、キャッチコピーは「ずばぬけたズーム」だそうだ。したがって発表会の会場にはズームレンズで狙うための、なにかの対象物がなければならず、そのことで半月ほど前にわたしに連絡があった。つまり精巧につくられた模型作品を会場に並べて、それを遠くからズームで狙えば、小さな作品が拡大され、ディティールが鮮明に写り、ズーム効果がハッキリあらわれるので、会場にはぜひ模型をならべたいという。そこを中心にして周囲からスマホで狙うというレイアウトを考えているとのことだった。(下の写真)。
 わたしは陳列しに行っただけなので、発表会そのものは見なかったが、ツイッターなどでの反応によるとなかなか好評だったようだ。「ずばぬけたズーム」を検索ワードにして探すといろいろ写真が出てくる。
 なお、この度の展示において、搬入搬出を含めて、渋谷クラフト倶楽部会長の山野順一朗氏にたいへん世話になった。写真の左側においてある鉄道模型レイアウトも山野氏の作(題名/上松Ωループ)である。この場を借りて御礼を申し上げます。

OPPO会場で/@六本木ヒルズ

2019年7月9日

微妙な滑り出し

 きのう東屋(あづまや)の第2回目の講座があった。初回が4月だったので約2ヶ月ぶりの開催だ。あんまりさっさと進めてしまうと、ついてこられない参加者(制作が間に合わない生徒)が続出し、けっきょくみんな脱落してしまうだろう。だからこの講座は、生徒のみなさんの進行状況を斟酌しながら、できるだけゆっくり進めるつもりだ。
 東屋作品の場合、店内にいろんな什器があり、おびただしい量の商品が並んでいる。まずはそれらを片付けてから、店の外側にとりかかるつもりだ。外を作っちゃってからでは中に手が入らなくなるからだ。
 なので最初は入り口に置いてあるショーケースからはじめた。前回4/27日にその説明と制作実演を行ってから2ヶ月、2ヶ月あれば、ショーケースの一個ぐらいはなんとか作り終えるだろう思っていたら、「出来た!」と言って持ってきて、見せてくれた生徒はたったのひとり。あとの方々はまだ作れていないようである。生徒数21名のはずがこの日顔を見せてくれたのは17名のみ。
 かなり微妙な滑り出しである。

東屋のショーケース

2019年6月30日

今年一番おどろいたこと

 きのうは土曜日だったので、教室があり、放課後は例によって近所のもんじゃ焼きの店「てけてけ」に出かけた。この店のマスターの顔を知っている読者も結構いるハズだ。まだ6時過ぎだというのにすでに客で賑わっていた。実はここ何回かは満員で店に入れず、入店できたのはの久しぶりのことだった。決して立地が良いとは言えぬのに、てけてけはそれほど流行っている。
 昨晩もいつものようにゴキゲンなひと時を過ごし、会計を済ませて帰ろうとすると、マスターの娘さんから、驚くべきことを告げられた。「先週の12日にマスターが亡くなりました」というのだ。
 「え——っ!!!」
 聞いたとたん思わず叫んだ。
 つい2ヶ月ほど前に、体のどこかに癌が見つかり、治療していると聞いてはいたが、店は普通に営業していたし、マスターもよく顔を見せていたので、そんなに大ごととは考えていなかったのだ。あまりにもびっくりし、なんの癌だったかは聞きそびれたが、彼はまだ60代後半だったハズ。
 亡くなったマスター(本名:竹屋一水さん)は、グループサウンズの全盛期終盤に結成されたバンド「オリーブ」のリードギター担当だったという経歴があり、店の壁にはオリーブ時代のでっかいポスターが貼ってある。わたしはよくそのポスターを指差して、「この人が若いころの、あそこにいるマスターだよ‥」などと、みんなに説明していたのだが。
 ——-合掌。

マスターとわたし
2016/7/9日付け当欄にもマスターに関する記事があります

2019年6月25日

ショーの夜の会談

 日本ドールハウス協会による第21回目の「東京ドールハウスミニチュアショウ」が無事終了いたしました。ご来場いただいたみなさまに御礼を申し上げます。
 「日ド」前会長岩瀬氏との約束により、わたしは第1回目より、会場には必ず一点の作品を展示していて、今年は「トキワ荘」(1/50)を持参したが、ずーっと会場にいるのがたいへんで、作品だけを残し、初日は早々に引き上げてしまった。しかし考えれば前回も突然の入院騒動によりまったく顔出しできなかったので、今回は2日目の昼ごろに改めて会場へと赴き、小一時間ほどみなさんの作品を拝見し、多くの方々に挨拶して回った。
 私が帰った後、午後4時ごろだろうか、我が渋谷クラフト倶楽部重鎮の佐野匡司郎氏が会場に現れ、その後はるばる北海道から駆けつけたスギちゃんらと近所の居酒屋へシケ込んだという情報が入った。そうして佐野氏を含め約10名での首脳(?)会談が開かれ、わたしは後から呼ばれてその場に駆けつけた。実はスギちゃんは、かねてより、我が「渋クラ」との友好的姉妹提携関係による「札幌クラフト倶楽部」の立ち上げを希望していて、すでに渋クラ会長からの了承を得ていた。加えてこの日は、佐野氏のご来場に合わせて面会を果たし、晴れて重鎮氏本人からの「立ち上げOK!」のお言葉ゲットを狙っていたのだ。
 してその結果は、下の写真を見てのとおりである。
 なお札クラ(幌クラか?)の代表(会長?)はスギちゃん。7/17日よりその第一回目の作品展が札幌で開催されます。(詳しくは4/28日付け当欄を参照のこと)

左がスギちゃん(杉山武司氏)、右が佐野さん

2019年6月19日