TSMCの新年会

「東京ソリッドモデルクラブ」(TSMC)というオールハンドメイドで飛行機模型をつくっている方々のクラブがある。
 http://www.ne.jp/asahi/tsmc/net/
 木を削って整形した胴体に薄いアルミ板を貼り付けて機体をつくる。車輪も木を切り出してつくり、その上から黒い液状のゴムスプレーを吹くと、まるでゴムのような質感が得られる。あとはナイフで溝を掘ってタイヤに仕上げる。コックピットや風防(キャノピー)もオール手造りなので、一機つくるのに3〜4年はかかるそうだ。
 このグループの重鎮である手芝さんは以前うちのクラブ(渋谷クラフトクラブ)の勉強会において、それら飛行機模型の制作技法を披露してくれたことがあるので、ご存知の方も多いだろう。
 その手芝氏からTSMCの新年会に誘われ、クラブ員数名と出かけた。
 まずは「例会」(下の写真)に顔を出し、彼らが現在制作中の飛行機をいろいろと見せていただき、そのあとは新橋のガード下にあるシブ〜い居酒屋でしばし懇談した。

TSMCの新年会/2020/1/26日。うちのクラブからは佐野、飯利、鈴木、ウエノの各氏とHagaの5名が参加した。(あとから来たウエノ氏は写真に写っていない)。TSMCの手芝さんと北原さんは、むかしからよくうちの忘年会に顔を出してくれます。

CHOKI Gallery

  むかしから刃もの街として有名な大阪の堺市に「アルスコーポレーション」という会社(以下アルス)がある。この会社がつくっているハサミを宣伝するための「CHOKI Gallery」(ハサミでチョキチョキの「CHOKI」)というウェブページがあって、そのページの中で、ハサミを使って活躍中の各界の方々を紹介し、あわせてアルス製ハサミをアピールしている。たいしてハサミを使っていない小生が、なぜかハサミで活躍中のひとりに選ばれ、このたびウェブページからの取材を受けた。
 そうして出来上がったのが下のページ。
 https://www.chokigallery.com/
 毎度おなじみのバケツ制作動画やその他もろもろのコンテンツが実にスタイリッシュに編集されていて気持ちが良い。そんな拙作紹介の記事が、2月中旬まで、アルスのウェブページの最上段に掲載されています。

取材班が撮ってくれた写真

模型の家の殺人

 むかしお世話になった模型雑誌の元編集長が最近執筆したミステリー小説「模型の家の殺人」がやっと手元に届いた。なにやら葉田一洋(はだいちよう)なるミニチュア作家が作中重要なキーパーソンを演じていると聞き、かねてより読みたいと願っていた一冊だ。
 しかし届いたその日には読む気がなく、焼酎片手に表紙を眺め、一体どこに自分がでてくるのかとパラパラっとページをめくってみた。すると前半127ページに、なんと模型教室の講師として登場する。
「頭に赤いバンダナを巻き黒いエプロンをした背の高い老人が教室の前方に立ち、皆に声をかけている。多分彼が講師の葉田だろう—–」
 な〜んて、かっこいいフレーズとともに現れたものだからつい気分を良くして、そのまま2〜3ページ、ふらふらっと先を読んでしまったのがいけなかった。その日は結局予定を変更し、朝までかかってぜんぶ読み通すハメに陥った。ややこじつけ的な箇所も多く、また随分と荒唐無稽なストーリーではあるが、それでもグイグイ引っ張られた。そして葉田一洋の態度や、しゃべり方などは、まるで自分を見ているようで気持ち悪くなった。
 ぜひお読みください。
 アマゾンで買えます。
 (2019/10/6日と12/15日付け当欄にも本件に関する記事があります)

「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」
(最初の題は「模型の家/紙の城」でしたが、このたび改題して出版されました)

ぜひ買ってください!

 下の写真、わかるかなあ。アマゾンでなにかを買うと、あなたへのオススメ商品とか言って、こっちの購入傾向から割り出した書籍などをいくつか並べてくる、みなさんよくご存知のアレです。
 おとそ気分で何気なくそれを見ていて「おお!」っと声をあげた。写真左上に掲載されている拙著「錠前屋のルネはレジスタンスの仲間」に星五つの満点評価がついていたからだ。右下の養老孟司本や、左下の大沢在昌本などが星四つなのに、である。
 思わずタブレットを女房のところへ持っていき
 「オイちょっとコレを見ろよ、オレの本が星五つだぞ」
 なんてバカな説明してしまった。
 でもあとでよく考えたら、拙著を購入した非常に少数の方々がつけてくれた満点評価(たった2人か?)がそのまま反映されただけのこと。対して養老本や大沢本や反日本となると購入者数が非常に多いので、さまざまな評価にも晒され、簡単に満点は取れない。満点は「あんまり売れてない」ってことの証なのだ。
 なのでみなさんぜひ買ってください。
 拙作写真集「錠前屋のルネはレジスタンスの仲間」を。
 アマゾンで買えます。
 (本書に関しては当ホームページ「Books」のセクションにも情報があります)。

あけましておめでとうございます

 毎年年末になると京都に住む長男夫婦が二人の孫を連れて帰省するので、しばらくは賑やかだった。しかし3日に彼らが帰り、突然静かになった。
 さて、今年はなんと言ってもオリンピックが話題だが、自分的には3月にオープンする「復元トキワ荘/マンガミュージアム」のほうがよほど気になる。わたしはこの件の基礎調査に協力しているし、復元推進のための模型(1/50)もつくっている。
 そこでだが、最近の新聞記事を見ると、復元されるトキワ荘の壁はベージュ色と書いてある。しかしこれは多分間違っている。
 20年前に最初のトキワ荘をつくったとき、壁をベージュ系に着色し、屋根を普通の日本瓦にしたところ、元住人の藤子不二雄A氏(安孫子素雄氏)から、壁はピンク、屋根は赤だったというご指摘をいただいた。その直後に藤子氏の事務所で、壁の色を示す当時のカラー写真を見せていただいたことがある。加えてトキワ荘の大家・天野喜秀氏から、「壁はピンクでした。屋根はセメント瓦の赤でした」と、直接伺ったことがあり、以後わたしは、壁はピンクだったと信じている。ところが大家氏はその後認知症となり、藤子氏は「トキワ荘のことはすでに言いつくしたので、今後はもう言及しない」と公言し、今回の復元事業にはかかわっていない。よって、たとえ間違いであったとしても、復元トキワ荘の壁はベージュ色になるようだ。
 ちなみにぼくの模型は一作目以降、壁の色はすべてピンクだ。しかし屋根は赤だったり、黒だったり、グレーだったり、そのときどきの気分で、いろいろである。
 本年もどうぞよろしく。

豊島区から届いた年賀状
3/22日オープンだそうだ。

来年もよろしく。

 この時期になると、ここ5年ぐらいいつも考える。「来年からはもう当欄は執筆しません!」あるいは「月一回に減らします!」などと勝手に宣言してしまい、翌年からもう書かなくても済むようになったら、どんなに気が楽だろうかと。
 10年前だったら当時はまだ結構元気だったので「近況①」「近況②」(当時は近況報告と言っていた)、ときには「近況③」まで、いろいろと書くことがあった。しかしこのごろはジジイ化が深まったおかげで特に新しいプロジェクトはやってないし、新作もつくっていない。代わりに病院通いがやたらと多くなり、やれ入院したとか、腰が痛いとか、だんだんそんなはなしのネタしか見つからなくなってきた。
 だから今年こそは断筆宣言するつもりでいた。
 ところがひょんなことから当ホームページが新デザインに変わり、当欄も新形式になった。なったとたんに何も書かないわけにはいかず、断筆の夢は仕方なく2〜3年お預けにして、来年もまたこのまま書き続けるしかなさそうだ。
 今年ももう終わり。
 本当に早いものだ。

我が家の山茶花(さざんか)

忘年会

 昭和60年ごろは12月になると世の中は忘年会一色となり連日馬鹿騒ぎをしていた。一次会から二次会へと流れる人々で街はあふれ、三次会でしけ込んだカラオケスナック(当時カラオケボックスはまだ主流ではなかった)でマイクの争奪戦が起こったり、タクシーの奪い合いによる喧嘩が日常茶飯事だった。あれから30有余年、このごろ忘年会ってなしはめっきり聞かなくなった。最近とんとお呼びもかからない。そんなご時世に、我が渋谷クラフト倶楽部では、いまだにやってますよ。
 下がその写真です。
 場所は池袋の高級もんじゃ焼きの店「Na味」(なみ)。この店のオーナーの奥方がわたしの教室の生徒で、なおかつオーナーの次女もまた生徒であることから、ここを使うのはこれで2回目。クラブ員とゲストで計33名が集まった。
 御多分に洩れず我がクラブも年々高齢化が進み、むかしは朝まで飲んだくれていた愚生もいまや71歳。二次会へもカラオケスナックへももちろん行かず、終了後はおとなしく家へ帰りましたとさ。

2019年12月15日
ぼくは右側にいます