2010年に制作した「ジュール通りのガラクタ置き場」という作品(1/12)をご存知だろうか。
某美術系雑誌の出版社から「はがさんの作品の特集号を出したい」という嬉しいはなしが舞い込んだとき、取材用に、アートインボックスの新作一点を制作することとなり、急遽つくったのが本作だった。本作は表面が平らな、ほかのアートインボックス作品とは異なり、伊東屋作品のように、舗道部分が手前に大きくせり出したかたちをしている。そのためイーゼルに乗せることができず、したがって滅多に展示することのない「幻の作品」となっていた。
そんな作品だったが、去年コロナでヒマだったこともあり、ひさしぶりに倉庫から引っ張り出してきて、大改造を施したことがあった。(2022年2月10日付の小欄にそのことの記載があります)。その直後に、いったん「のぞみちゃんの店」でチラッと展示したことがあったが、ふたたびまた暗い倉庫の奥へとしまい込んでしまった。
しかしもう大丈夫。
今週の月曜日に、神楽坂のヒトヒコさんに手伝ってもらい、やっとこの作品を長年の倉庫暮らしから救い出すことができた。すなわち「Gallery ICHIYOH」の、入ってすぐ右側の一番目立つ場所へと本作を運び、当ギャラリーでは一番高い台の上に置いたのだ。突如日のあたる場所へと躍り出た「ジュール通りのガラクタ置き場」。しばらくはこの位置をキープする予定ですので、この機会にぜひご鑑賞ください。
入場料たったの100円ですので。