前橋展開催中!

 ただいま前橋で「昭和ミニチュア幻影館」というイベントを開催中です。(詳しくは前回の当欄をご覧ください。)
 その搬入が4日だった。普通なら元生徒山下浩氏(通称山ちゃん)と一緒に現地へ向かうところだが、山ちゃん多忙に付、今回はピンチヒッターとして現生徒木村富夫氏に助っ人をお願いし、加えてやはり現生徒の白石和良氏とわたしの3人が、作品満載のワンボックスカーを走らせて4日の午後、前橋へと向かった。到着後ただちに荷を下ろし、搬入陳列し、そのあと打ち上げがあって、ホテルへ着いたのが夜10時。翌日(展初日)は朝から会場入りし、その日のうちに東京へ戻り、午後6時、自由が丘教室着へと滑り込む。教室のあとは放課後があって帰宅したのは夜11時。前橋・自由が丘経由・自宅という、ひさしぶりの重労働であった。
 苦労の甲斐があってと言うべきか、誰かのコネが効いたのか、わたしが去った後の展会場にはNHKの取材が入り、7日と8日のニュース(NHKニュース首都圏版)で会場の様子が紹介され、以後どっと客が訪れているらしい。
 13日までです。
 是非ご来場を!

はがコーナーを取材するNHKクルー


2015年12月12日

エキシビション情報

 10名の作家による下記合同エキシビションに参加し、作品を展示いたします。

 タイトル:昭和ミニチュア幻影館
 会場:前橋スズラン百貨店・別館4階
http://www.suzuran-dpt.co.jp/maebashi/
 会期:2015年12月5日(土)~13日(日)
 時間:午前10時~午後4時
 入場:無料

 わたしは「ニコレットの居酒屋」、「東屋(あづまや)」、「青春の北池袋(マンガ家の部屋)」などの作品を展示します。また、うちのクラブ(渋谷クラフト倶楽部)からは、遠藤大樹くんとふるはしいさこさんが、ぼくの教室からは現生徒の詩時味(shijimi)さんが参加し、それぞれの作品を展示いたします。
 —–是非ご来場ください。


2015年12月5日

サラさんの作品

 美人のブラジル人、サラ・ウェローさんが、どういうわけか今年の3月から、ぼくの工作教室(孤独の世界/制作教室)に参加し、計12回の講座のほとんどすべてに顔を出し、まじめに学んでいた。とは言っても彼女は日本語がわからないので、言葉での説明は理解できていないはずだ。その上爪を長~く伸ばしているので、作業が非常にやりにくそうだった。よって出来上がりに関してはまったく期待していなかった。
 そしたらである。
先日彼女がやってきて、自分がつくったという作品(孤独の世界)を、はじめて見せてくれた。信じられないことに全部パーフェクト、見たとたん、椅子から転げ落ちそうになった。エントツだってちゃんと真っ直ぐに立っているではないか。(下の写真)。
 「電信柱の回を休んだので、電柱を見せてください」
と、つたない英語で求められ、手元にあった電柱を見せると、彼女はそれをパチパチ写真に撮りながら「自分でつくってみます…」と軽く言い、ニコッと笑った。人は見かけによらぬものである。電信柱が出来たらまた見せてくれるそうだ。
 ちなみに集合的講座としての「孤独の世界」はすでに終了し、今月からは「火の見やぐら制作教室」がはじまっているが、サラさんはそっちへは進級せず、代わりに一日教室で、現在はアートインボックスをつくっています。

サラ・ウェロー作:孤独の世界


2015年11月28日

クリスを紹介します

 以前当欄で生徒募集をかけた「火の見やぐら制作教室」ですが、おかげさまで男性3名が新参加し、継続者と合わせて計8名での船出となりました。
 新参加3名の中にクリス・ジャック(Chris Jacques)というアメリカ人がいる。以前からぼくの教室へ通いたいと言ってはいたが、火の見やぐらはかなり難しい課題である。日本語がおぼつかない彼がついてこれるのか、けっこう心配している。
 クリスとの出会いは4年前、まだ彼がカリフォルニアでウェブデザイナーをしていたころ、ある日ネットで「ニコレットの居酒屋」を発見し、相当ビックリしたらしい。長いファンメールをくれた。その約一年後、日本好きの彼は日本に引っ越し、現在は都立高校の英語の教師として、単身品川のマンションで暮らしている。
 拙展へは過去3度来場。教室へも2回見学に訪れたことがある。その都度放課後へも顔を出しているので、呼べばクラブの忘年会へも来るんじゃないかと思う。古い日本映画やアニメやゲームにやたらと詳しい日本通なので、見かけたらぜひ声をかけてください。

一番左がクリス


2015年11月21日

うん万円の大人買い

 先週末、ジャパンギルドのミニチュアショウが開催され、うちのクラブからはふるはしいさこさん、秋山利明氏らが出場。その他大勢の顔見知りがディーラとしてテーブルを連ねていたので、日曜日(8日)の朝、ふらっと見に行った。
 なにかを買うつもりで出かけたわけじゃなかったが、ふと気がついたら占めてうん万円の大人買い。(下の写真)。日本のミニチュアショーでこんなにたくさん買ったのは生まれて初めてのことである。今つくっている店(アートインボックス)が人形のためのカツラ屋なので、それらしい品物を見つけたとたんに思わず手が出てしまった。
 ところでこのギルドショウ、いつもの浜松町から今回は浅草へと開催地が変わったが、そのことの周知徹底が行き渡らなかったのか、あるいは他になにかの事情があったのか、会場は驚くほど閑散としていた。そんな中で敢行された大人買いである。ぼくがこんなものをいっぱい買ったので、売ったほうがびっくりしていた。


2015年11月14日

久しぶりのチーフン

 2009年8月にチーフン・スタークという韓国系アメリカ人が来日し、丸一か月駒形橋の安宿に滞在して、自転車で毎日ぼくの工房へと通い、工作修行をしていたことがあった。(2009/8/13日付けの当欄に記事あり)。当時千石の教室へも二度ほど顔を出し、確か放課後へも同行したことがあるので、ご存じの諸兄も多いはずだ。
 そのチーフンが6年ぶりにひょっこり現れて、ひさしぶりの顔を見せてくれた。なんでも最近は陶芸に凝っていて、そのメッカ益子で開催された陶芸市を見るために再来日したという。
 ソウル生まれのチーフンは10才のときに米アイオワ州スターク家の養子となり、ぼくのところで工作修行をしていたころはブルックリン(ニューヨーク)に住んでいた。その後アイオワの父親が亡くなり、いまは再びソウルにいるそうだ。建築設計を本業とする39才の独身男性である。
 一緒に向かいの焼肉屋「イケちゃんの店」へ行くつもりでテンパッテいたところ、その日はいつまでたっても店が開かなかった。しょうがないのでちょっと先のもんじゃ焼き屋まで足を伸ばして、テイクアルコール!
 イケちゃんはいつも営業時間がいい加減で非常に困る。

白シャツの若者がチーフン


2015年11月7日

芥川の家

 地元田端にはむかし多くの文士が住んでいた。芥川龍之介、室生犀星、萩原朔太郎、菊池寛、エトセトラ、エトセトラ。駅前には「田端文士村記念館」があり、そこから先日、リニューアルオープンしたという案内状が届いた。
 リニューアルの目玉は「芥川龍之介の田端の家復元模型」(1/30)である。工房パノラマという会社がつくったそうだが、想像していたよりも遥かによく出来ていた。
 実はこの模型・芥川の家をつくってほしいという依頼を、わたしは数年前から漠然と受けていた。そして今年の2月、とうとう館の方々が小生の家へやってきて、改めて正式な依頼を受け、予算を提示され、資料を渡された。
 納期を尋ねると半年後、9月とのことだった。
 わたしは丸3日もんもんと考え、考えた末に概略以下のようにお返事した。
 お引き受けすることはできます。しかし完成は来年の秋になります。雑な仕事はできない性分なのでどうしても時間がかかってしまいます。しかし来秋までには立派な作品をおつくりいたします。
 すると先方もずいぶん悩んだのだろう、その一週間後、やむをえず他を当たりますという返事があった。以後なんの音沙汰もなく、芥川のことはすっかり忘れていたころ、ひょっこり案内状が届き、出かけて行って、模型を見て、ほっとひと安心した。
 いやあ、本当に良くできていた。
 ——–田端にお立よりの節はみなさんも是非一度ご覧あれ。
 http://www.kitabunka.or.jp/tabata/

芥川龍之介の家@田端文士村記念館


2015年10月31日