ギャラリーの宣伝

 2013 年から「トーキングヘッズ叢書」(アトリエサード刊)という雑誌の「はがいちようの世界」という小さな連載コーナーを担当している。その最新号(今月末発売予定の第71号)では拙作「白い石炭商人」を紹介し、あわせて「はがいちようギャラリー」の宣伝をさせていただいた。下の写真。
 以下記事より。

 《白い石炭商人》
 写真は「白い石炭商人」(1/12)という作品だ。1945 年発売の写真集から、左の写真を元に制作した。
 店頭の文字AU BOUGNAT BLANC が「白い石炭商人」という意味だが、なぜそれが店の看板なのか、何人かのフランス人に尋ねて、やっと答えがわかった。
 当時は石炭の時代で、多くの石炭商人が街を闊歩していた。概して彼らは大酒のみで、リカー酒に白ワインを混ぜて飲んだ。転じてその酒が「白い石炭商人」と呼ばれるようになったという。つまり「清酒白鶴」と書いてあるのとおんなじだ。
 作品は現在「はがいちようギャラリー」で見ることが出来ます。あらかじめメール(ichiyoh@jcom.zaq.ne.jp)か電話(080-5497-3497)でご予約の上お出かけ下さい。東京都北区中里3-23-22/午前10 時~午後6 時/入場料100 円。

 というわけで「はがいちようギャラリー」は現在絶賛営業中!です。ぜひ一度ご来場ください。非常にレトロな小生の作業場もたった100 円で一緒に見ることができます。

トーキングヘッズ叢書71 号より
(アトリエサード刊)


2017年7月8日

THE BIG EVENT

 ときどき当ホームページ宛てに、オランダからミニチュアのショウに関する宣伝のメールが届く。今年も10月に、オランダのブラバントハレン(Brabanthallen)という会場で開催されるという。ブラバントハレンはアムステルダムから車で約一時間、世界各国からおよそ400のミニチュアディーラーが集う、文字通りビッグイベントだそうだ。
 一度行ってみようかと考えているのだが、どなたか同行を希望される方はいらっしゃいませんでしょうか?
 詳細は以下です。

 タイトル: Dollhouse & Miniaturesshow THE BIG EVENT 2017
 会場: Brabanthalls’s-Hertogenbosch in Netherlands
 日程: 2017 年10 月21 日(土).22 日(日)
 URL: www.dollshouseevent.com

 航空チケットがだいたい往復12.3万円、ホテル代が一泊約一万円。いつ出発し、何泊し、いつ戻ってくるかなど、詳細はまだ決めていませんが、同行者がいればすり合わせたいと思いますので、希望者はお申し出ください。

THE BIG EVENT


2017年7月2日

母カシクへの手紙

 石森章太郎の父親が書いた、非常にレアな手紙が存在することを知ったのは、つい最近のことだった。知らせてくれたのはフェイスブックフレンドのK 氏。K 氏は郷土史研究サークル東北昭和史談会のメンバーである。
 手紙は、当時トキワ荘に入居中だった石森章太郎を世話するために上京していた章太郎の母(カシク)に宛てた、章太郎の父(康太郎)からのもの。(下の写真)。まだ公にされていない貴重な資料だそうだが、出どころや発見日時を明記しなければ当欄に掲載してもよいという許可が得られ、以下にその全文を掲載する。

母カシクへ宛てた父からの手紙

無事安着安心しております。三河島駅の事故を見て痛く心配して居りました。電報をかけて安否を尋ねようかとも思いました。途中連れがあって心強かったでしょう。
章太郎も名古屋方面に出かけたそうですが、無事な帰着を念じられます。弘幸も変わりなく通勤しているようで結構ですね。社の人達もいいひと達らしいので、楽しく働けることでしょう。下宿代が高いのと月給が安いので仲々下宿に入れないようですね。章太郎のところに置いて貰えればいいでしょうけれども不規則な生活になることが心配されます。それも当人の心持次第でしょうけれども。赤塚さんのお母さん達にご迷惑がかかりませんか? 弘幸も入社早々の飛び石連休で心身の疲れがいくらか休められたことでしょう。早く仕事に慣れて、いい所員になることが肝要だと思います。
昨日6 日、東京の懸田きくさんが久々に来られ、お土産を頂きました。その日の夕方東京に帰ると言って居りました。章太郎のところにも訪ねて行って見たいと住所を書いて行きましたから、そのうち尋ねて行くことでしょう。早くお嫁さんを貰った方がいいでしょう、と言って居りました。もし貴方が居るうちに行ったら、そしてその話が出た時は、宜しくと言っておいた方がいいと思います。仲々親切でいい人ですし、いいところとも交際して居ると思いますから、もし世話をして下さるようなことがあれば、いい人を世話してくれるのかも知れません。
日曜日の6 日は引地の人達とレッスンに行きました。帰りには登記所に寄って遊んで来たそうです。レッスン料、今は値上げになって1000 円だそうです。今月も出費が多いことでしょう。5 日は孫助さんの米寿のお祝い。9 日には茶畑に古法事があるそうです。それから境堀の藤村文幸さんが4 日の夜、脳内出血で急死しました。行年45 歳でした。お悔やみに行って来ました。
地震見舞を、北海道の務君、仙台の春日の父さん、千葉智得さん達から貰いました。
東京は水がすくなくて困りましたね。丁度暑くなって来る季節で心配されますね。
弘幸の宿のこと、章太郎とよく相談して都合のいいように決めてください。
それでは疲れないように働いて下さい。
章太郎、弘幸にもよろしく。
5 月7 日(推定1962 年)
小野寺カシク様
——康太郎

 読み始めたとたん、一瞬のうちに当時の情景が目に浮かび、胸が熱くなった。
 内容から言って母はこの手紙を章太郎には見せなかったと思うが、彼女は捨てずに故郷へ持ち帰り、死ぬまで大切に持っていた。
 ——–発見されたのはつい最近のことだという。

石森章太郎の本名は小野寺章太郎である。
しかし父は小野寺ではなく石森と宛名書きしている。
反対していた漫画家としての息子さんを認めていることの証だろう
とK 氏は言う。


2017年6月27日

ドールハウスショウ終了!

 ご来場いただいたみなさんありがとう! ドールハウスショウは大盛況のうちに無事終了致しました。 (下の写真)
 今回、会場では多くの方々に「やすらぎの郷を見ています」と声を掛けられた。「はがさんの作品がテレビに映るたびに、これを作った人を知っている!と誰かに言いたくなるの…」とおっしゃる方までいて、その反響の大きさに驚いた。更には2 日目の午後には、やはり「やすらぎの郷」のタイトルバックに使われたコテージの模型を作った群馬のイケメン・倉林進さんまでもが現れ、場は完全にやすらぎモードへとヒートアップ。倉林さんはまるでアイドル的な人気を誇った。
 というわけで、ドールハウスショウは終わりましたが、テレビドラマ「やすらぎの郷」はまだまだ続ますので、ぜひご覧になってください。月.金・昼12:30.12:50 分・テレビ朝日系列で現在放映中です。
 (「はが いちよう&渋谷クラフト倶楽部」は、上記テレビドラマに作品を提供しています。詳しくは2016/9/24 付け当欄をご覧ください。)

第19 回東京ドールハウスショウ


2017年6月20日

ドールハウスショウのこと

 前回もお知らせいたしましたが、今月17日から、浅草でドールハウスのミニチュアショウが開催されます。

 タイトル:第19回「東京ドールハウス・ミニチュアショウ」
 開催日時:2017年6月17日(土)午後1時~午後5時
 2017年6月18日(日)午前10時~午後4時
 開催場所:東京都立産業貿易センター台東館・7階展示室
 住所:東京都台東区花川戸2-6-5
 入場料金:前売り1200円(2日間有効)/当日券1500円

 2014年までは毎年浜松町で開催されていたショウですが、事情でやむなく2015年から会場を浅草に移したところ、どういう訳か客が爆発的に増えてしまい、近年はものすごい熱気だ。以前は2日で1000人ほどだったという入場者数が、最近ではその3倍にも迫る勢いだという。そのため今回は会場を約100坪ほど拡張し、計約300坪のスペースで開催する予定だそうだ。ディーラー数約126。はが作品のテーブルナンバーは25と26です。
 ——-是非ご来場ください。

無料招待券があります。
ご入用の方はお申し出ください。


2017年6月11日

ひろみテイスト炸裂!

 2016/12/6 日付け当欄で元生徒藤井ひろみさんの「倉庫カフェ」(1/80)という作品を紹介したことがあった。このときはまだ屋根が貼られていない状態での紹介だったが、その後とうとう作品が完成したそうだ。(下の写真)。ひろみテイストが炸裂したようなポエジーな仕上がりである。
 当人からは下のような一文が届いている。

≪~jikuu~ 倉庫カフェ≫
人里離れたこの地に 忽然と現れるカフェ
先程まで人がいたかの様子なのに
残されているのはこの佇まい…
一体何があったのだろう、
そして人々はどこへ行ってしまったのだろう…
目を閉じて、
もう一度あの時へ…
2013 年後半に芳賀教室で教えていただいた『午後の鹿骨』、倉庫カフェとしてようやく完成しました。芳賀ワールドをひろみワールドにしてこれからもまだまだ作り続けていきたいです(╹◡╹)

 ——–だそうです。
 ひろみさんありがとう!
 すごい作品です!!

※本作は、第19 回東京ドールハウス・ミニチュアショウの会場に展示されます/2017/6/17日午後1 時~5 時/6/18 日午前10 時~午後4 時/東京都立貿易センター台東館7 階/テーブル№:I-5b (miniature house hiromi)にて。

藤井ひろみ作「~jikuu~倉庫カフェ」(1/80)
(jikuu=時空)


2017年6月4日

修理完了!

 5/11 付け当欄でメチャクチャにぶっ壊れた状態の写真を掲載した「石ノ森章太郎の机」だったが、おかげさまで修理が完了した。(下の写真)。
 これをつくった当時私はけっこう売れっ子で、伊東屋、石の家、ニコレットの居酒屋と矢継ぎ早に大作をつくり終え、そのすぐあとにこの仕事が舞い込んだ。2008 年の6 月に突如制作を依頼され、納期が確か8 月の末だった。ところが私は同年8 月から開催予定の拙展「—-Paris—-芳賀一洋展」の準備に追われ、ほとんど身動きが取れなかった。それでもつくってほしいと言われ、仕方なく拙作中最多の豪華助っ人陣による外注作戦が繰り広げられた。
 すなわち椅子、机、Z ライトはよしだともひこ氏、仮面ライダーは矢沢俊吾氏、カーテンは佐野匡司郎氏、書籍は田山まゆみ氏、文房具は米山楊子さん、漫画原稿は坂井恵理さんという6 人のプロに、それぞれのパーツを手分けしてつくってもらい、最後にそれらをHagaがビルドアップするという方法で間に合わせた。
 なのでぼくは台座や壁などの基本部分以外はあんまりつくっていない。
 それなのに非常によい作品に仕上がったのは、上の6 人が素晴らしい仕事を残してくれたからである。それらがすべてぶち壊されてしまったのだから、最初は打ちのめされ、完全に直すのは無理だろうと考えた。しかし終わってみればなんじゃらほい。ほぼパーフェクトに修理が完了し、むしろ以前よりよくなった部分もあって、直した自分が驚いた。
 そうして生まれ変わった本作。さっそく7 月には萬画館での展示が予定されている。

1/12 石ノ森章太郎の机
(石ノ森萬画館所有)


2017年5月28日