いままで幾つこのボロい消防署をつくったことか。
1996年に新宿伊勢丹で開催された「芳賀一洋作品展」に展示するためにつくったのが第一号だった。その後大作「ワンス・アポン・ア・タイム」における中心的建造物としてふたたびつくり、渋谷パルコの自分の教室でもつくり、自宅教室や、千石教室でもつくり、自由が丘教室でもつくった。自由が丘や、千石や、自宅では複数個つくった覚えがあるので、少なくても過去に10個以上は確実につくっている。最もつくり慣れた作品のひとつである。
教室で取り上げて制作する場合は、逐一つくり方を説明しながら、少しずつ仕あげていくわけだが、毎回必ず1〜2名の欠席者がでる。すると後日「補講」と称して、彼らに、おんなじことをもういっぺん説明しなけりゃならず、それが、非常に面倒くさかった。そのため毎回教室のあと、その日に説明したことの内容を、できるだけ詳細に記したマニュアルを書くことにし、休んだ生徒氏らには補講をやらず、マニュアルを送って済ませることにした。当時はひとつの課題作に対して月二回の講座を実施していたので、マニュアルはどんどん溜まり、やがて分厚い束になった。
本書は2009年、当時文京区の千石にあったわたしの教室で、三たび、(だか五たびだか)、このボロい消防署を取り上げて、つくり方教室を行った際に、わたしが書いたマニュアルの原本だ。全編ヘタクソな手書き文字で綴られ、図や写真も入っている。
オールカラー・A5判・148頁で、値段は一冊7,480円(税込/送料別)。 お求めになりたい方がいらしたらご連絡ください。
アマゾンでは売っていませんので。