佐藤さんの作品

 自由が丘教室に佐藤耕作という生徒がいる。その佐藤さんが去年の暮れに完成させた「午後の鹿骨」と題する、教室での課題作を持ってきて見せてくれたことがあった。あまりにも素晴らしい出来栄えだったので、当欄で紹介したいと申し出ると、下の一文とともに写真を送ってくれた。
 ——以下佐藤メール。
 先生の教室に通わせていただいて初めての作品となる「午後の鹿骨」をなんとか完成することができました。記念に写真を撮りましたので送らせていただきます。教室では、今まで使ったことのない真鍮や木材の加工を教えていただいてとても刺激的でした。早く目が覚めた時など出勤前に作業する時もあるのですが、作品のことが気になってしまい通勤電車の中で作業のイメージトレーニングをすることもありました(笑)。いま取り組んでいる「あるマンガ家の住居」も地道に作業していきたいと思います。

 佐藤さんは秋田出身の40代、現在船橋に住んでいる。一年ほど前からぼくの教室に通うようになり初めてつくったのがこの作品だというのだからスゴイ実力である。他にも数名の生徒さんが同題の作品を完成させていて、以前菅井和美という方の作品を紹介したことがあった(2014,10,5日付)。
 ちなみに、それらぼくの教室の生徒氏らの作品を集めた大規模な生徒展が2月8日から有楽町の交通会館で開催されます。近場になったらまた詳しくご案内いたしますが、もちろん佐藤さんの作品も出品する予定ですので、どうかご期待ください。

佐藤さんの作品
「午後の鹿骨」(1/80)


2015年1月17日

教室のお知らせ

 わたしの作業場で開催中の「木造ストラクチャー工作教室」が2月から新しいメニュー(制作課題)に入れ替わります。

 制作課題:1/80「孤独の世界」(写真の作品を計12回で完成させます)
 会場:はが いちようの駒込工房(北区中里3-23-22)
 日程:2月7日、2月28日、3月7日、3月28日、4月4日、4月25日
    (5月以降の日程は追ってお知らせいたします)
 時間:午後6時~8時
 参加料:一回3240円
 材料代:一回1296円
    *初参加の方は初回のみ入会金10800円がかかります。

 参加希望者はお申し出ください。更に詳しい情報をお送りいたします。質問があれば遠慮なくHAGAまでどうぞ。

孤独の世界(1/80)


2015年1月10日

あけましておめでとうございます

  2日に今年はじめての教室がありました。
 3日には生徒がやってきて自習して帰りました。
 今年も教室が忙しそうです。2月には有楽町で生徒展があります。3月には松江(山陰)で展示会があります。4月には米シカゴのミニチュアショウへ出かけます。5月にはデザフェスがあります。エトセトラ、エトセトラ、エトセトラ。おかげさまで2015年も忙しい一年となりそうです。
 みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
 ちなみに下の写真は1965年の正月、学友と狭山湖(所沢)へサイクリングに出かけたときに撮った一枚です。左がぼく。このとき高校一年生でした。それから50年経っていまだにぼくは帽子をかぶり、似たような自転車に乗ってます。
 ———本年もどうぞよろしく。

1965年@狭山湖


2015年1月4日

近況①「修理完了」

 ちんたら作業を進めていた「風に吹かれて」の修理が予定通り年内に終了した。(本件については12月6日の当欄にも記事があります)。
 本作は、わたしがこの仕事を始めたばっかりの1997年に制作を開始し、その翌年に完成した、ごく初期のストラクチャー作品である。いまとなってはアラばっかりが目につき、どこもかしこもぜんぶ直したくなるが、そこをぐっとこらえて、余分なことは一切やらず、ひたすら現状復帰だけを目指して、なんとか終了にこぎつけることができた。
 5月にぶっこわれてから今日まで、心に重くのしかかっていた〝修理という仕事〟を、無事に終えることができ、いまは心底ほっとしている。

「風に吹かれて」(1/80)

近況②「忘年会のこと」

 去る12月21日の夕刻「渋谷クラフト倶楽部」の忘年会が開催された。このところ毎回会場は駒込の「磯太郎」だったが、今年はクラブ発祥の原点に立ち返り、なつかしの渋谷「山家」で開催。
 90年代後半、わたしが最初に講師を始めたころ、帰りに毎回生徒氏らとこの店に集い酒を飲んだ。その昔なつかしい店の狭っくるしい座敷に、新旧の生徒ばっかり33名が集合し〝完全イモ洗い状態〟で煮えたぎった。
 みなさんお疲れ様でした。
 よいお年を…。

2014年忘年会


2014年12月29日

田中さんのこと

Nunu’s houseの田中智さんって知ってますか?
せんべいやケーキといった菓子類や、サングラスや靴などの小物を精力的につくっている大阪在住のミニチュアリストだ。

http://www.geocities.jp/koapin1225/

http://koapin.blog61.fc2.com/page-3.html

 上のサイトをご覧ください。
 彼がつくるミニチュアはどれも絶品で、そのクオリティーは日本一といっても決して過言ではない。
 ところが彼は自分がつくるミニチュアを販売しない。よって販売イベントにはあんまり顔を出さないので会ったことがないというファンも多いだろう。かく言うわたしもそのひとりだった。
 その田中さんから先月メールがあった。
 「直接はがさんに手渡したい品物があるので一度お会いしたいのですが…」
 もちろんOKと答え、先週はじめて対面を果たした。
 ——-下の写真、左の人物が田中さんだ。
 彼は作品を売らないかわりに、つくりかたの教室は積極的に開催していて、このときは彼が講師を務める銀座教室の帰りだと言っていた。写真に写っている女性はいずれも田中さん生徒だが、左側の女性(背の高い人)は以前ぼくの教室にいた浅見桂子さんである。ほかにも一色美世子さんや藤井ひろみさん、市川さゆりさんなど、ぼくの教室の何名かが彼の教室へも通っている。
 田中さんは非常に礼儀正しい若者(35才)で、ごらんのようなイケメンである。現在生徒数106名だそうだが、こりゃあますます増えるだろう。
 小生もすっかりファンになりました。
 ところで〝ぼくに直接手渡したい品物〟とは、中東のアフマド・アルタニへ贈るために彼が特別につくったミニチュアの「靴」である。
 が、そのことに関してはいずれ又…

@My studio Dec 11th 2014


2014年12月23日

東宝スタジオ

 先日東宝の砧(きぬた)の撮影所へ行ってきた。
 来年夏に公開される映画の背景に小生の作品が使われることになり、アートインボックス4点を持ち込み、壮大なセットの一角に陳列してきた。近々そのセットを使って第一回目の撮影が行われ、その後年明けにかけて何回かの撮影があるらしい。
 どんな映画かはまだ言わないでほしいといわれたため、これ以上の情報は今のところお知らせできないが、かなりメジャーな作品である。
 最新作「静の部屋」に続き、このところ映画の仕事が続いている。


2014年12月14日

面倒くさい仕事

 とうとう12月になりました。
 はやいものです。
 10月に「静(しず)の部屋」が終わったあと、わたしは「風に吹かれて」の修理に取りかかり、この仕事をなんとか今年中にけりをつけるつもりでいるのだが、さっぱりテンションが上がらず困り果てている。(本件については5月1日、11月1日にも記事があります)。
 とはいうものの11月には壊れたクレーンをつくり終え、12月に入ってからは、ぶっ飛んだ建物を元通りにするべくがんばっている。
 それにしても面倒くさい仕事である。
 建物が終わったあとは電柱を直したり、トロッコを直したりと、まだまだやることがいっぱいあるが、ちょっとヤルとスグにアキてしまい、ちっともすすまない。
 ぐずぐずしていると年が明けてしまい、すると今度は「シカゴ対応」をせねばならず、しばらくこっちには手が回りそうもない。だからなんとしてでも月末までにはケリを付けたいところだが一向にスイッチが入らず困っている。
 やれやれ…である。

 追伸:トリックオブジェ展は無事終了いたしました。ご来場いただいたみなさんに御礼を申し上げます。

ちんたらやってます


2014年12月6日