最新作です

 朝日チャリティー美術展に「孤独の世界」一点を寄贈したと、4月に当欄に書いたことがある。売れれば、売上金の一部をチャリティーに寄付するし、売れなければ戻ってくるという、寄贈というよりは委託貸し出しのようなはなしだった。
 まあどっちにしろ売れっこないだろうとタカをくくっていたところ「売れました!」と連絡があり、調子が狂った。予定外のセールスのおかげで、いっとき5点あった「孤独の世界」がとうとう残り一点となってしまったのだ。そしたら5月にイエローサブマリンで最後の一点が売れて、非常に困った。イエサブの棚にはそれ用のターンテーブルがあって、空っぽで回しておくのはみっともないのである。しょーがないので元生徒タマちゃんの作品に非売の札をつけて、しばらくのあいだ回しておいた。
 イエサブには「すいません」と謝ってのことだが、そう長く生徒作を回しておくわけにもゆかず、すぐに作れそうな適当な仕掛品はないかと家探しした。すると20年前、渋谷パルコの時代につくった倉庫の建物が出てきた。さっそくこれに飛びつき、一通りの修理を施し、それなりの付属品や地面をつけて、大慌てでターンテーブルぴったりの作品に仕上げた。題して「南河内郡の農協倉庫」。目下のところ小生の最新作である。
 すぐに売れると困るので、24万8000円の高値をつけて、さっそくイエサブの棚で回している。

1/80 南河内郡の農協倉庫


2018年6月30日

昨晩のトキワ荘講座

 2016年10月から続いている「1/15トキワ荘制作教室」がそろそろ大詰めを迎えている。その通算19回目の講座が昨日午後6時から自由が丘グリーンホールで開催された。トキワ荘をつくるのはこれで5度目という小生、さすがに当初は飽き飽きしていたが、やっと完成が見えてきたいま、急にやる気が湧いてきた。
 昨晩のお題は「屋根」だった。
 壁や玄関なら何枚もの写真が残っている。だが屋根となると写真がなく、且つだれも見たことがない。なのに諸説があり、過去いろいろな屋根をつくった。最初につくったトキワ荘の屋根は普通の黒い日本瓦だった。次のトキワ荘は赤茶色の日本瓦だった。三作目ではまた普通の黒い瓦に戻り、そして一昨年、豊島区に納入したトキワ荘では、ふたたび赤茶色の、こんどはセメント瓦の屋根にした。(セメント瓦とは戦後の一時期よく見かけた文字通りセメントで固めた瓦のことで、ペタッと薄っぺらくて、通常セメント色をしている)。普通の黒い日本瓦なら既製品が売っている。しかしセメント瓦となるとわざわざ作らねばならず、豊島区版ではボール紙で作った。それを赤茶色に着色し、屋根に貼ったわけだが、ぼくはどうもその色が好きではなかった。
 もともとセメント瓦を言い出したのはトキワ荘の大家氏である。従って豊島区版では、色のことを含めてすべてを彼の言に従ったわけだが、この度つくっている自由が丘版では別段クライアントがいるわけではない。せいぜい好きにやらせていただこうと思っている。
 昨晩の講座では、まあそんなことを生徒のみなさんに説明し、こんどはセメント色のセメント瓦にすることを宣言した。
 お陀仏にならなければ本作は今秋完成の予定だ。

2018/6/23


2018年6月24日

入院してました

 14日の朝、近所の郵便ポストまで歩いていると、突然左胸のあたりに痛みがわいてきた。次第にそれは心臓に針を突き通したような激痛となり、歩けなくなった。顔をしかめて3分から5分、その場に立ちすくんでいると、さいわい徐々に苦しみが和らいでゆき、やがてあとかたもなく消えて無くなった。その間10分か15分。こんなことは初めてだった。
 その初めてのことが、その日には3回も続けて起こり、こりゃあヤバイと近所の病院へ駆けつけたところ、その場で緊急入院。結局18日まで入っていた。
 そのため浅草のドールハウスショウへは今回まったく顔をだせず、加えて教室や飲み会をキャンセルするなど、みなさまには多大なご迷惑をお掛けしました。
 深くお詫び申し上げます。
 検査の結果、胸の痛みは心臓の冠動脈が詰まったことで引き起こされ、その後幸運にも詰まりがほぐれたため痛みが消えた、つまり心筋梗塞の前段症状だったのだ。従って入院中は、詰まった血管を広げて、その中に細い筒状の金属を埋め込み、再び詰まらないようにするための超激痛い処置を施していただいた。
 お陰さまで既に無事退院し、本日からは通常生活に戻っています。

Hospital in The Night


2018年6月19日

ミニチュアショウのこと

 今度の週末に浅草でドールハウスのミニチュアショウが開催されます。

 タイトル: 第20回 東京ドールハウス・ミニチュアショウ
 URL: http://dollshouse.co.jp
 会場: 東京都立産業貿易センター台東館 7階展示室
     東京都台東区花川戸2-6-5
 開催日時: 2018年6月16日(土)12時~17時
          6月17日(日)10時~16時
 私のテーブルNo: 15(「錠前屋のルネはレジスタンスの仲間」を展示予定)
 入場料: 1500円(当日券)

 今回の出店者総数は135だそうです。数年前と比べ大幅に増えています。ちなみに世界最大規模といわれているシカゴのミニチュアショウが、確か230テーブルぐらいだったと記憶しますので、いつの間にかそれが射程圏内に入っています。大変な盛り上がりが期待できますので、ミニチュア好きは必見です。ぜひお出かけください。
 無料招待券を差し上げますのでお申し出ください(先着5名まで)。


2018年6月11日

新人の四人

 前回ここで募集をかけた工作教室「初心者クラス」の第一回目が、昨日(6/2)午後4時からスタートした。当初の票読みでは7人~8人の新入生徒が訪れるはずだったが、フタを開けてみたら、な、なんと、たったの4人。過去最少人数での船出となった。
 だがこの4人、もしかすると過去中最精鋭のメンバーなのかもしれない。
 下の写真、一番左はいま話題の「モケ女」さんだ。直近にはワーゲンのかぶと虫をつくったという本格派である。その右は「世界遺産の模型化」に挑むエキスパート氏。現在制作中というノートルダム寺院を持ってきて見せてくれ、一同あ然。長身の黒Tシャツ氏は名うてのモケイ鉄ちゃん、自宅に超豪華な鉄道模型レイアウトをしつらえているという本格派だ。そして一番右は香港出身の中国人。建築設計の仕事をしていて模型に興味を持ったという。母国語である広東語に加えて北京語と、さらには英語もあやつり、日本語はほほ完璧という天才青年である。みんなやる気満々なので、当面このメンバーが減ることはなさそうだが、やっぱり4人はちょっと寂しい。まだ一回目が終わったばっかりなので、二回目からの飛び入り参加もOKですよ~。希望者は至急連絡をください。
 詳細は前回の記事を御覧ください。

新メンバー


2018年6月3日

生徒募集!

 ひさしぶりに6月から初心者クラスを始めます。
写真の小屋(1/80)を5回で完成させます。

日程: 6/2(土) 6/16(土) 7/7(土) 8/4(土) 8/18(土)
時間: 午後4時~6時
場所: 作者の駒込スタジオ
(山手線駒込駅より歩8分)
参加料: 一回5000円(税・材料費込み)

参加希望者は至急連絡をください。
質問があれば遠慮なくどうぞ。

The Cabin 1/80


2018年5月26日

デザフェス終了

 5月12日と13日に東京ビックサイトで開催された「デザインフェスタ」(通称デザフェス)は無事終了いたしました。おかげさまでわたしのコーナーは大盛況でした。名刺が1800枚、自宅ギャラリー用宣伝はがきが1000枚消えて無くなり、作品写真集もはやばやと売り切れてしまうなど、凄まじい反響でした。去年一回不出場だったせいか、今回は新しいお客様とばっかりお会いできたような気がします。
 ご来場いただいたみなさん、ありがとう!
来年の5月にまた出場いたしますので、ぜひまたご来場ください。

 追記①: 自宅ギャラリー(Gallery Ichiyoh)は、すでにご覧いただける状態に回復しております。拙作20点を常に展示中ですので、ぜひ一度お出かけください。
 追記②: 当日会場で、わたしの工作教室に応募された方々へは、来週早々こちらからご連絡いたします。6月より新しいクラスを始めますので、どうかご期待ください。
 追記③: 次は、6月に、ドールハウスショウに参加します。詳しくは左のインデックスから「展示会情報」をご覧ください。

デザインフェスタ vol.47


2018年5月19日