元生徒たちガンバレ!!!

 東京有明にスモール・ワールドという情景ミニチュアの新しいテーマパークが出来つつある。と言ってもわかりずらいかもしれない。要は鉄道模型レイアウトの巨大版が出来つつあると考えれば、当たらずとも遠からずだ。
 https://www.smallworlds.jp/
 いまその製作工事が佳境を迎えているが、ミニチュア作りの腕を買われて、ぼくの教室の元生徒氏らが、なんとこの施設の制作スタッフとして現場で汗をかいている。さいしょは確か2年ぐらい前に、元生徒のラルカちゃんがはたらきはじめ、次にまゆみちゃん(やはり元生徒)、つづいてナベちゃん(元生徒)、そして小西さん(現生徒)が加わり、現在計4名のはが教室出身者たちがここではたらいている。ほかにAFVモデラーの金子さんや情景師のアラーキさん、そして何人かのフェイスブックフレンドもかかわっているこのスモール・ワールド。一体どんな施設なのかと以前から気になっていた。
 そんな折、ラルカちゃんから見に来ないかというお誘いがあり、先日うちのクラブ(渋谷クラフト倶楽部)の山野会長、佐野匡司郎氏とともに見に行った。
 なにしろまだ制作の途中なので、散らかった現場の状況をネットに掲載しないでほしいと言われ、くわしくは述べない。ただ言えるのはデカイの一言。それと、本当にこれでオープンに間にあうのかと心配になるぐらい、まだまだ未完成なゾーンが多く、前途多難が予想された。
 オープンは4月25日だそうだ。
 元生徒のみんなガンバレ!!

説明するラルカちゃん。
猫の手を借りたいほどに忙しく、現在バイトを募集中とのこと。希望者は至急ご連絡ください。 模型づくりが好きなひとにとってはパラダイスみたいなところです。

やすらぎの刻〜道

 前回も書いたが、現在放送中の昼ドラマ「やすらぎの刻〜道」の撮影がすべて終わった。そのため、長らくこの番組に貸し出していた以下10点の作品が返却され、帰ってきた。(出店者のみなさん、今回はどこも壊れていませんでしたのでご安心ください)

 ①遠藤大樹作品: 「コモリ時計店」「ガソリンスタンド」の2点
 ②杉山武司作品: 「赤いトタン屋根の家」1点
 ③井岸一臣作品: 「時計のオブジェ」「万年筆のオブジェ」の2点
 ④関根裕子作品: 「木造機関庫」1点
 ⑤芳賀一洋作品: 「ベランダのムード」1点
 ⑥芳賀一洋作品: 「THE KID」1点
 ⑦芳賀一洋作品: 「赤いテントのタマゴ屋」1点
 ⑧芳賀一洋作品: 「ル・マタン・ブロン(白い朝)」1点

 上の作品のうち③の井岸作品は主人公石坂浩二の部屋に飾られ、①の遠藤作品と②の杉山作品と④の関根作品は談話室(談話コーナー?)に、わたしの作品⑤⑥⑦⑧は理事長室とホール(食堂?)に、それぞれ飾られて、番組が収録された。ちなみにこのドラマは回想シーンがやたらと多く、ときには回想シーンだけで終わってしまう回もある。そこにわれわれの作品は登場しないが、そんなときにも作品提供者として常に「はがいちよう&渋谷クラフト倶楽部」の名前が、番組冒頭のテロップに流れているようだ。(ある聴視者の証言による)。
 まだしばらくはやってますので、ぜひチェックしてください。
 ——3月末まで、月〜金、ひるの12時半からテレ朝です。

理事長室
奥にHAGA作品が。

クランクアップパーティー

 月曜〜金曜まで、毎日放送されているテレビ朝日の昼ドラマ「やすらぎの刻、道」(作:倉本聰)に、うちのクラブ(渋谷クラフト倶楽部)とぼくが、計10点の作品を貸し出しているというはなしは、当欄で何回もお伝えした。それらの作品は、ドラマの室内装飾品として使われ、番組のクレジットタイトルにわたしの名前もでている。
 去年の4月にスタートしたこの番組はいまもつづいているが、残念なことに来月末をもって終了だそうだ。すでに撮影はすべて終わり、その「打ち上げパーティー」(クランクアップ・パーティー)が、日比谷の帝国ホテルで派手やかに開催された。どういうわけか小生にもお誘いがあったので、おとといの晩、図々しくも行ってきた。
 いやあスサマジイものだった。
 石坂浩二に浅丘ルリ子、いしだあゆみに風吹ジュン、草刈民代にミッキー・カーチス、名高達男に清野菜名、等々、等々、そこいらじゅう俳優だらけ。
 出かける前はかなり憂鬱だったが、行ったらけっこうたのしめた。
 さすが帝国ホテル、酒もメシもうまかった。

浅丘ルリ子さんと。
ルリ子さんの後ろは倉本聰(後ろ向き)、その右は平泉成。

トキワ荘の時代

   おととい筑摩書房から本が届いた。
   わたしの作品(1/15トキワ荘)が表紙になっている梶井純著「トキワ荘の時代」(ちくま文庫)。1993年に一度別の表紙で出版され、このたび表紙を変えて再出版されることになった本である。
 内容は、トキワ荘に暮らした若いマンガ家たちのリーダー的存在だった寺田ヒロオを中心に、トキワ荘での暮らしぶりを詳細に綴ったノンフィクション。
 昨夜半分ぐらい読んでみたが、彼らが残した文章や、日記や、インタビューで語った言葉などから浮かび上がってくる天才マンガ家たちひとりひとりの心のヒダを詳細に分析し、それぞれの人物像に迫っている。なかなかの名著と見た。まだぜんぶ読んじゃいないが、拙作が表紙となれば最後まで読まないわけにはいかない。
 来月にはトキワ荘が復元されるというこの時期に、タイミングよく出版されるトキワ荘本の表紙をかざることができて非常に喜んでいる。
 2月10日より筑摩書房(ちくま文庫)より発売予定。
 アマゾンで買えます。


表紙は石巻市の「石ノ森萬画館」に展示中の拙作トキワ荘より、石ノ森章太郎の部屋。(撮影:サト・ノリユキ)。奥の襖絵は水野英子女史(トキワ荘に暮らした唯一の女性マンガ家)によって描かれ、書籍の類は元生徒田山まゆみさん、電気スタンドは我がクラブ(渋谷クラフト倶楽部)の佐野匡四郎氏によって制作されるなど、多くの方々の協力によってつくられた(1/15)。

TSMCの新年会

「東京ソリッドモデルクラブ」(TSMC)というオールハンドメイドで飛行機模型をつくっている方々のクラブがある。
 http://www.ne.jp/asahi/tsmc/net/
 木を削って整形した胴体に薄いアルミ板を貼り付けて機体をつくる。車輪も木を切り出してつくり、その上から黒い液状のゴムスプレーを吹くと、まるでゴムのような質感が得られる。あとはナイフで溝を掘ってタイヤに仕上げる。コックピットや風防(キャノピー)もオール手造りなので、一機つくるのに3〜4年はかかるそうだ。
 このグループの重鎮である手芝さんは以前うちのクラブ(渋谷クラフトクラブ)の勉強会において、それら飛行機模型の制作技法を披露してくれたことがあるので、ご存知の方も多いだろう。
 その手芝氏からTSMCの新年会に誘われ、クラブ員数名と出かけた。
 まずは「例会」(下の写真)に顔を出し、彼らが現在制作中の飛行機をいろいろと見せていただき、そのあとは新橋のガード下にあるシブ〜い居酒屋でしばし懇談した。

TSMCの新年会/2020/1/26日。うちのクラブからは佐野、飯利、鈴木、ウエノの各氏とHagaの5名が参加した。(あとから来たウエノ氏は写真に写っていない)。TSMCの手芝さんと北原さんは、むかしからよくうちの忘年会に顔を出してくれます。

CHOKI Gallery

  むかしから刃もの街として有名な大阪の堺市に「アルスコーポレーション」という会社(以下アルス)がある。この会社がつくっているハサミを宣伝するための「CHOKI Gallery」(ハサミでチョキチョキの「CHOKI」)というウェブページがあって、そのページの中で、ハサミを使って活躍中の各界の方々を紹介し、あわせてアルス製ハサミをアピールしている。たいしてハサミを使っていない小生が、なぜかハサミで活躍中のひとりに選ばれ、このたびウェブページからの取材を受けた。
 そうして出来上がったのが下のページ。
 https://www.chokigallery.com/
 毎度おなじみのバケツ制作動画やその他もろもろのコンテンツが実にスタイリッシュに編集されていて気持ちが良い。そんな拙作紹介の記事が、2月中旬まで、アルスのウェブページの最上段に掲載されています。

取材班が撮ってくれた写真

模型の家の殺人

 むかしお世話になった模型雑誌の元編集長が最近執筆したミステリー小説「模型の家の殺人」がやっと手元に届いた。なにやら葉田一洋(はだいちよう)なるミニチュア作家が作中重要なキーパーソンを演じていると聞き、かねてより読みたいと願っていた一冊だ。
 しかし届いたその日には読む気がなく、焼酎片手に表紙を眺め、一体どこに自分がでてくるのかとパラパラっとページをめくってみた。すると前半127ページに、なんと模型教室の講師として登場する。
「頭に赤いバンダナを巻き黒いエプロンをした背の高い老人が教室の前方に立ち、皆に声をかけている。多分彼が講師の葉田だろう—–」
 な〜んて、かっこいいフレーズとともに現れたものだからつい気分を良くして、そのまま2〜3ページ、ふらふらっと先を読んでしまったのがいけなかった。その日は結局予定を変更し、朝までかかってぜんぶ読み通すハメに陥った。ややこじつけ的な箇所も多く、また随分と荒唐無稽なストーリーではあるが、それでもグイグイ引っ張られた。そして葉田一洋の態度や、しゃべり方などは、まるで自分を見ているようで気持ち悪くなった。
 ぜひお読みください。
 アマゾンで買えます。
 (2019/10/6日と12/15日付け当欄にも本件に関する記事があります)

「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」
(最初の題は「模型の家/紙の城」でしたが、このたび改題して出版されました)