写真集のこと

 作品写真集と制作記(下の写真)は、作品展開催の折や各種催事に出場したときには必ず作品の横に並べて売っている。と言っても大して売れるものではなく、2月に開催した有楽町展の場合だと期間中一週間で写真集がおよそ10冊、制作記が5冊ぐらい売れた。5月のデザフェスではその3倍売れたが、デザフェスには6万人の客が来る。
 そこで北海道ショウだが、どうせ客は来ないだろうから、ほんの2~3冊しか売れぬだろうと読んだ。しかし作品は2個しか持っていけず、せいぜい本でも並べとかなきゃぁテーブルがガラガラになってしまう。なので宅急便であらかじめ写真集15冊と制作記10冊を送った。ところが実際は予想をはるかに上回る客が押し寄せ、それら25冊の書籍は初日のうちにほぼ完売してしまった。この大珍事のおかげで、たったひとつしかない小生の写真集が、イエサブの棚と自宅ギャラリーに残る数冊を除いて、ぜーんぶ売れて無くなってしまったのである。
 そもそも写真集は2001年に、銀座で開催された伊東屋展にあわせて、某出版社から刊行され、計2500冊刷ったと記憶するが、それがスギちゃんの北海道ショウを最後に、あえなく販売打ち止めとなってしまったのだ。ギリギリ今年いっぱいはもつかと思って、のろのろと進めていた次なる写真集の制作作業を、おかげで、急ピッチで取り組まざる得なくなり、やれ題名をどうするのか‥や、おびただしい量の写真を大至急整理しなきゃならんとか、このところ、そんなことばっかりをやっている。

左が写真集「箱のなかのパリ」。右が「木造機関庫制作記」。
「制作記」はまだ100冊ぐらい残っています。


2018年7月29日