誰でもそうだと思うが、むかしつくった自分の作品を見ていると無性に直したくなる。だがいちいち直していたらきりがないので、展示会などで並べるときにはできるだけ目を背けている。そんな作品のひとつ、「炭酸入りのレモネード」(1/12アートインボックス)を、思い切ってリペアーすることにした。つくった当時は「よくできた」と満足したものだったが、それも20年前のはなしである。
本作を制作した当時、アートインボックスは基本すべて“電気ナシ”だった。電気が点くとむしろオモチャっぽくなると考え、わざとそうしていたが、その後考えが変わり、このごろはすべて“電気アリ”でつくっている。従ってこの際は、本作も“電気アリ”に改造し、店内部を二倍に増床し、そこにいくつかのLED照明を灯すことによって、エンターテイメント性の向上を図るつもりだ。ついでに長年の傷や汚れもできるだけ修復するつもりだが、つくった当時の荒々しい作風は、いまとなっては得難い個性と考え、そのまま残す予定。
旧作風新作とでも言ったカンジに仕上がれば良いと考えている。
うまくいくか‥。
2017年8月21日