ある筋からの依頼によって、ふたたびトキワ荘をつくりはじめた。どんな筋なのか、まだ発表の許可を得ていないので、それ以上言えないが、トキワ荘をつくるのはこれで四度目である。最初は15分の1でつくり、次は80分の1で二個つくり、そして今度は50分の1でつくっている。(下の写真)。
納期は3月末だそうだ。
急がされる仕事は大きらいなので、お受けするかどうか、丸五日間もんもんと悩んだ。悩んでいる最中に福井まで出かけて「高間トキワ荘」との初面会を果たし、(前回の当欄に記事あり)、福井から帰った翌日に観念し、引き受けることにした。
しかし、あまりにも制作日数が乏しい。加えてこのたびは、畳の敷き方から襖(ふすま)の柄に至るまで、あらゆるディティールがすべて決められていて、わたしはキッチリその通りにつくらねばならない。等々。いろいろと制約が多い。そんな条件下で果たしてよい作品が仕上げられるのか。非常に心配している。
2016年2月25日