東京新聞の記事

 3/22日付け東京新聞朝刊に拙作「トキワ荘」(1/50)の写真を発見!
 見つけたとたん一瞬ドッキリし、ついでに記事も読んでみた。

「トキワ荘 リアルに復元」

 故手塚治虫さんら昭和を代表する漫画家が青年時代に暮らしたアパート「トキワ荘」の復元に向け、東京都豊島区は整備基本計画の素案をまとめた。跡地に近い公園に外観がそっくりの建物を設け、手塚さんらが過ごした四畳半の居室やトイレなども、当時の様子を忠実に再現する。
 トキワ荘は木造2階建てアパートで、1950年代から60年代にかけて手塚さんや故赤塚不二夫さんらが入居。老朽化のために82年に取り壊され、跡地に出版社が立っているが、今も周辺を訪れるファンが絶えない。素案によると、仮称は「マンガの聖地としまミュージアム」。「トキワ荘で生まれたマンガ・アニメ文化の未来への継承」をテーマに、跡地から西約300メートルの区立南長崎花咲公園に2階建て施設を建設。玄関や階段、廊下、居室のほか、共同の炊事場などもリアルに再現する。一部の居室には、来館者が机の前に座って、漫画家気分になって記念撮影できるコーナーも検討する。一階にはトキワ荘や区ゆかりの漫画、アニメを年間2~3回入れ替えて紹介する企画展示室、店舗や休憩スペースを設ける…等々、以下略。

 文中「トイレも忠実に再現」とあるが、本当だろうか。そうならば往年の汲み取り式便所をそのままの姿で忠実に再現し、来場者に実際に使っていただくことである。トキワ荘にウォッシュレットじゃ興ざめだ。ぜひ昭和の香りただよう「臭い便所」の設置を望みたい。

2017/3/22
東京新聞朝刊より


2017年3月26日

スタジオ見学会

 撮影中のテレビドラマ「やすらぎの郷」に、うちのクラブ(渋谷クラフト倶楽部)とわたしが、ドラマに登場するいくつかの作品を貸し出しているというはなしを、昨年9月24日付けの小欄に書いたことがある。撮影はその後もえんえんと続いていて、クランクアップは今年の6月だそうだ。従って作品はまだ戻ってきていない。
 ならば、ということで撮影の様子を見学したい旨を申し出たところ快諾を得、わたしとクラブ員16名が3月18日の午後3時、世田谷区砧にある「東京メディアシティ」の第一スタジオを訪れた。
 その日は葬式のシーンを撮影中だったため、あいにくわれわれの作品が登場することはなかった。しかし代わりに多くの参列者たちでステージがにぎわい、私が確認しただけでも浅丘ルリ子、石坂浩二、常盤貴子、ミッキーカーチス、五月みどり、加賀まりこ、草刈民代、八千草薫らの有名人を目の前で見ることができた。残念ながらスタジオの内部は撮影禁止だったので、それら俳優さんたちの姿を撮ることはできなかったが、一同大満足のいっときを過ごした。
 ちなみにドラマの脚本は倉本聰。シニア世代に向けた全く新しい番組だそうだ。オンエアーは2017年4月3日から。毎週月曜~金曜日の昼12時30分~12時50分。テレビ朝日系列です。

渋谷クラフト倶楽部のメンバー
第一スタジオの前で


2017年3月19日

楊(ヤン)さんがやってきた

 台湾のヤンさんから最初のメールがあったのは去年の春だった。
 台北の自宅から飛行機に乗って東京まで習いに来たいという。
 年に1~2度そういったメールが舞い込むが、たいがい「遠すぎる」と答えれば、もうそれ以上なにも言ってこない。だが彼女はそれでもメールを寄越しつづけ、そしてとうとう先週、本当に飛行機に乗ってやってきた。一週間ほど続けて習いたいと言われたが、さすがにそれは勘弁してもらい、二日間だけお相手することにした。とりあえずは「小屋」をつくってもらったが、二日で出来るものといったら小屋ぐらいだ。
 それまでに受け取ったメールがぜんぶ英語だったので、意思疎通は英語で行けると考えていたところ、それがぜんぜんダメで、どうしたらよいかわからなくなった。もちろん小生中国語はてんで理解できない。しょーがないから半分はジェスチャーで済ませ、あとの半分は漢字での筆談となった。そのせいか、結局小屋は最後までは仕上がらず、未完部分は次回への持ち越しとなってしまった。
 次は5月に来るという。
 お客さんが来るということは嬉しいことである。しかし外国から、わざわざ習いに来られるってのは結構プレッシャーだ。

台湾の楊(ヤン)さん


2017年3月14日

12年ぶりの伊東屋

 銀座伊東屋で展示中だった拙作伊東屋の、内部の電球一個が玉切れを起こしたため、先日取り替えに行ってきた。
 伊東屋作品には計5個の豆電球が使われているが、365日展示し、常に電気をつけっぱなしにしているわけだから、そりゃたまには玉切れも起きる。制作した当時はLEDがまだ一般的ではなかったので、すべて普通のニクロム線の電球を使っている。それらを全部LEDに取り替えたいとは思うが、それには伊東屋さんの同意が要る。
 電球の交換が終わったあと
 「わたしもいつパタッといくかわかりませんので…」
 と、前置きしてから、早期のLED化を提案し、この日の作業を終了した。
 ちなみにカバーを外して作品本体に触れたのは、このときが12年ぶりだった。
 どこかが欠けていたり、汚れていたり、壊れていたりしたら、ついでにリペアーするつもりで一通りの道具を持参し、ジロジロ全体をくまなく凝視したが、まったくどこも壊れていなかった。分厚いガラスのカバーに守られていたからだろう。劣化0パーセントの状態で保存されていたことに感動するとともに、自分がつくったものの中ではこれがベストだろうと思った。制作当時わたしは55歳。元気いっぱい。やる気まんまんだったのでこんなものが出来上がったのだろう。今じゃとてもつくれないと思う。
 みなさんもぜひ見に行ってください!
 作品は銀座伊東屋本店の本館11階に常設展示中です。


2017年3月6日

同行者募集中!

 少し先の話ですが4月21日から23日まで、米シカゴでミニチュアのショウが開催されます。過去に何回かわたしもディーラーとして出場したことのあるショウですが、今年は行かないつもりでいたところ、米国のナンシー・フローセスさんから、どうしても来てほしいと言われ、つい最近、行くことに決めました。
 ナンシーさんは、以前わたしが制作した作品、「馬具店/カール・フローセス・ストアー」のオーナーの方ですが、彼女はその作品を4月のシカゴショウの会場に陳列するつもりだそうでして、その晴れ姿を制作者である私に、どうしても見届けてほしいらしいのです。
 まあそんな訳で、買い物がてら、2年ぶりに出かけることにしました。
 数あるミニチュアショウの中でもシカゴのショウは世界最大といわれ、うちのクラブからは古橋いさこさん、正影智子さん(元生徒)らが、ディーラーとして出場が予定されているのですが、今回わたしはディーラーではありません。
ですからシカゴには3泊もすれば十分と考えています。
 ホテル代が3泊で4万、飛行機代が往復で12万、プラス食費がかかりますが、どなたか同行を希望される方はいらっしゃいませんでしょうか?
 ミニチュア好きには絶対のお薦めイベントです。

 4月21日(金):成田発
 4月21日(金):シカゴ着→ホテルにチェックイン→ショウ見物
 4月22日(土):ショー見物→シカゴ泊
 4月23日(日):ショー見物→シカゴ泊
 4月24日(月): ホテルをチェックアウト→シカゴ空港発
 4月25日(火):成田着

 同行希望者は直接HAGAまで連絡をください。
 質問があれば遠慮なくどうぞ。

右がナンシーさんです
@シカゴ


2017年2月26日

放送ライブラリーのこと

 1/29日付け当欄で、フジテレビの球体展望室で開催中の「北の国から展」についてお知らせしました。同展には拙作「石の家」(1/15)が展示され、3月5日まで開催されるという内容でしたが、一部に誤りがありました。確かに「北の国から展」は3月5日までやっていますが、拙作の展示は2月19日までです。
 お間違いのないようにしてください。
 そのあと「石の家」は横浜の「放送ライブラリー」で開催される企画展会場に移され、そちらにディスプレーされますので、よかったらお出かけください。
 詳細は以下です。

 展名:フジテレビセットデザインのヒミツ展~伝説のドラマから人気バラエティまで
 会場:「放送ライブラリー」9階展示ホール
http://www.bpcj.or.jp/
 会期:2月24日~4月9日(毎週月曜休館・月曜が祝日の場合は火曜日休館)

石の家@球体展望室


2017年2月19日

久しぶりの九州

 熊本のやぶうちさんから依頼されて制作中だったアートインボックス作品(白い石炭商人)がやっと完成し、先日熊本までお届けにあがった。(本件に関しては2016/2/7、9/17、12/25にも記事があります)。
 現地熊本まで、一体どうやってブツを運ぶのか?
 車やら飛行機やら運送便やら、あらゆる手段を検討した結果、結局新幹線で運んだ。
 とは言うものの、作品収納用木箱の高さは1メートル、重さ25キロ、表面がバサバサの荒木でできている。一応JRの手荷物規定の範囲内に収まってはいるが、そんな武骨な代物を、今どきだれも電車では運ばない。ホームの人々の視線を一身に受けながら、どっこいしょッとのぞみのデッキに積み込んだ。
 やれやれ、である。
 あとはいたって順調に推移し、めでたく納品を終え、一年ぶりにやぶうちさんご夫妻と再会し、はらはらと小雪舞い散る秘境の温泉宿で一緒に食事をするなど、久しぶりの九州を満喫した。
 作品をとても気に入って下さり、お世話になり、その上すっかりご馳走になってしまったやぶうちさんご夫妻に、心より感謝を申し上げます。

やぶうちさんご夫妻と


2017年2月12日