ルネのリペアー終了

 一週間前に当欄に記事を書いてから以降、ずっと「ルネ」(正式題名:錠前屋のルネはレジスタンスの仲間)のリペアーに取り組んでいた。その最中の25日に、突然腸閉塞に襲われ、丸一日のたうち回った挙句、救急車で近所の病院に担ぎ込まれるというアクシデントがあったが、翌日からはまた脇目も振らず制作にはげみ、ひさしぶりに酒ナシで、深夜まで仕事するというテンションを以って、めでたく終了することができた。元の作品が醸していたムードを損なうことなく増床と電化に成功したと自画自賛している。
 下の写真は、今回新たに制作した作業台だ。この形状に到達するまでに実は二回失敗している。でかい旋盤はモデルワムのメタルキット。2月ごろワムのオヤジとケンカしてしまったため、自分では買いに行くことができず、折しも自習に来ていた生徒嬢に買ってきてもらった。ちっちゃな工具類は、おおむかしに買ったプライザーのプラキット。作品の御本尊ともいうべきこのワーキングスポットは、すでに室内に組み込んでしまったため、いまはドアのスキマから覗いたときにだけ、かろうじて拝むことができる。
 5月12日からのデザフェス会場で初お披露目するつもりです。
 よかったら見に来てくださいね。

1/12 ワーキングスポット


2018年4月29日

ルネを改造しています

 6月にドールハウスのショウがある。http://dollshouse.co.jp
 ここに何か一点、アートインボックスの作品を出さねばならぬのだが、一体なにを出したらよいのか。新しい作品があればよいが、しばらく新作をつくっていない。となると、旧作から選ぶしかないが、一軍はみんな自宅ギャラリーに並んでいて、そこから一点引っこ抜くと、全体のバランスが崩れて、かなりみっともないことになる。ショウをめがけて上京し、ついでに当ギャラリーを覗くという人もいるのだ。
 困った挙句、現在二軍の倉庫に眠っている「錠前屋のルネ」を急遽大改造し、ショウに出場させることにした。
 というわけで、さっきルネを倉庫から引っ張り出してきて、裏カバーを外し、ごそごそとオペレーションを始めたところである。例によって店舗部分の床を増床し、後ろ側に出っぱらせ、新たな内部造作を付け加え、幾つかの照明を点けて、エンターテイメント性を高めようという狙いだ。以前「炭酸入りのレモネード」に、同様のオペレーションを施して、うまくいったことがあり、二匹目のドジョウを狙おうという目論見だが、果たして今回もうまくいくのか。なにしろこのごろ教室が忙しく、ほとんど時間がとれないのだ。
 そんな中、とりあえずは写真のような工作棚を、既につくった。これを店内に置いて、更にちっちゃな旋盤でもあれば、いかにも鍵屋っぽいのだが‥。
 この件、進展があれば、またお伝えします。

棚のてっぺんに金ヤスリを沢山ならべました


2018年4月22日

歩いています

 本日とうとう古希(70才)を迎えました。
 50才になったとき、60才になったとき、それぞれの節目でそれぞれの感慨がありましたが70才はやっぱり格別ですね。
 少年老い易く学成り難し、光陰矢の如しと申しますが、よもや自分が70才になるとは、わかっていたこととはいえ、なんだかよくわからない気分です。
 とはいえ常に腰痛に悩まされ、耳鳴り、聴力の低下など、確実にあちこちガタがきています。人間足から先にダメになるとよく言われますが、歩くのが大キライで、スポーツをまったくやらないぼくは、大いに、足からダメになっています。なので少しは歩かねばと、近所の神社まで、片道1.2キロの道のりを、今年は毎日歩くと決め、そのことを正月に当欄で宣言いたしました。
 この宣言、覚えてますか?
 みなさんの大方の予想をくつがえし、神社へのウォーキングは今でもかかさず毎日つづけています。最初のころは往復3600歩で歩いていましたが、このごろは少し遠回りし、4500歩かけて歩きます。
 散歩するお年寄りを見て、内心小馬鹿にしていた自分が、いまではおんなじことをやっているのですから、人は年とともに少しは変わるようです。
 喜寿まであと7年。
 三途の川の川音はまだ聞こえてきません。

近所の平塚神社
2018/4/13


2018年4月14日

朝日チャリティー美術展のお知らせ

 巣鴨のさかつうギャラリー(模型屋)さんから、「朝日チャリティー美術展」に協力してほしいとの依頼があり、ジオラマ部門に一点、拙作「孤独の世界」(1/80)を寄贈させていただきました。
 わたしの他に、当該部門には、あいさわかずこさん、淺井紳士郎さん、池田邦彦さん、奥川泰弘さん、川田崇司さん、坂本憲二さん、佐藤千寿子さん、西村慶明さん、深津千恵子さん、宮下洋一さん、諸星昭弘さん、山尾比呂士さん、山田卓司さんらが、それぞれ一点ずつ作品を寄贈しています。
 それらの作品を一般入札によって販売し、売上金の一部を、東日本大震災救援事業などに寄付する、とのこと。
 下がその入札サイトです。
 入札期間は4/2日(月)~4/9日(月)午後1時までです。
http://www.asahi-welfare.or.jp/diorama/

 また、4/6日(金)~4/9日(月)の午後1時まで、松屋銀座ジオラマ展会場(8階イベントスクエア 朝日チャリティー美術展併設会場)に、各々の作品を展示いたしますので、そちらで現物を見て、その場で入札することもできます。
 詳しくは下記サイトをご覧ください。
http://www.asahi-welfare.or.jp/charity_2017/tokyo/

孤独の世界(1/80)


2018年4月6日

火の見やぐら

 最初に火の見やぐらをつくったのは1996年だった。ある晩、10時か11時ごろに、半端な時間が空いてしまったことがあって、それをきっかけにつくりはじめた。資料はなにもなく、当時はパソコンもない。ただ記憶だけをたよりに突き進んだところ、朝までにはだいたいの骨格ができていた。ぐっと足を開いた、まるで東京タワーのような塔だったが、ヘンだとは、そのときには感じていなかった。この火の見は「夕暮れの村はずれ」(作品ギャラリーに掲載中)という作品に仕上げて、その少しあとに仙台で開催された個展会場に並べた。
 そして1998年、「ワンス・アポン・ア・タイム」(作品ギャラリーに掲載中)という作品のために、再度、おなじような火の見やぐらをつくった。足の開き具合はだいぶん修正したが、まだまだ過剰で、識者が見れば十分にヘンなかたちだろう。だがこの一作は、当時のわたしのアイコンのような作品となった。多くの雑誌や新聞で掲載され、個展のパンフレットにもなり、だんだんと見慣れてくると、はが風の足広火の見も、決して悪いものでもないと考えるようになった。
 以後、この火の見は、我がクラフト教室での課題作としても取り上げるようになり、最初から数えると、なんと11個もの火の見の塔をつくった。うち、ちゃんとした作品に仕上げたのが過去に4作あった。「夕暮れの村はずれ」(売れました)「ワンス・アポン・ア・タイム」(売れてません)「第弐防災管轄區」(売れました)「第弐防災管轄區②」(売れてません)の4作だ。
 そして、ジャーン!!! 人生5作目になる火の見やぐら作品が、ついに、きのう、また、完成したーっっ!!! 題して「村の消防署」(下の写真)。
「なーんだ、イエサブに置いてあるのと、おんなじじゃん」
 なんて言わないでね。
 ちょっと違うんだから‥。

近日イエサブへ持っていきます!


2018年4月1日

自習千円のこと

 電動工具で木を切ることは、騒音が伴い、おがくずが舞うなど、マンション住まいの方々にとってはかなりハードルが高い作業です。したがって思うような作品が作れないという事情の人がいるようです。
 「ちょっとスタジオを使わせてください‥」
 と言って、手土産持参でやってきて、遠慮がちに木を切って帰る元生徒さんらを、以前からときどき見かけていました。
 そんなことから、この春から「自習一回千円」という制度をはじめました。
 これは、たったの千円さえ支払えば、遠慮なく、大手を振って朝から晩まで、ぼくのスタジオが使い放題になるという超クールな制度ですので、生徒の皆さんはもちろんのこと、生徒でない方々もジャンジャン利用してください。なんの作業に使っても構いません。子供の学校の宿題を作る、でもOKです。

 *朝から深夜までどんな時間帯に使っても構いません。
  (ただし教室開催中の時間は使えません。)
 *一時間でも一日でも一律に一回千円とします。(手土産不要)。
 *工具も自由に使って構いませんが、材料を使う場合は若干の材料代を徴収します。
 *週末や祭日は他の使用者と相部屋になることがあります。

 なお、自習はあくまで自習ですので、原則的にぼくはお相手をしません。勝手にテーブルを出して、好きなように作業し、好きな時間にお帰りください。
 来る前には連絡をください。

自習者はこの奉納箱に千円を入れてください


2018年3月26日

水曜クラスが始まりました

 ノエカフェのオーナー、一色美世子さんから1年以上にわたって度重なる催促を受け、とうとう断りきれなくなり、またひとつ、アートインボックスの、新しいクラスを始めてしまいました。
 題して「水曜クラス」。
 カフェの定休日にあわせ、水曜日の昼間、原則月一回開催します。制作課題は「ペンギン兵が立つ店」縮尺12分の1、受講者は一色さんと一色さんのお友達、ないしはカフェの常連である女性ばっかり8名という、100パーセント一色さんに忖度した内容です。

 イッシキ ミヨコさん
 カノウ フミコさん
 サトウ キヨミさん
 ミヤザキ ユカリさん(別名ロージーさん)
 ナガタ ナオコさん(Nオリジナルさん)
 ミウラ コズエさん
 マサカゲ トモコさん
 ナカコ ユキコさん

 以上が受講メンバーですが「え、あなたって、習う必要‥あるの‥?」という実力者が多数含まれており、世間に静かな波紋を投げかけています。
 その第一回目の講座が3/14日の水曜日に、主婦にとっては最も自由が利く時間帯ということで、午前11時から午後3時まで、計4時間にわたって行われ、終了後、一色親分の同意と承認を得て、次回開催日は4月の18日(水)と決まりました。
 めでたく最終回終了の日まで、こちらの寿命があるのか、微妙であります。

水曜クラスのメンバーたち


2018年3月17日