「有楽町展3日目」

 展の3日目が終了。
 そんなに大人数ではないが、毎日コンスタントに客が入ってくる。たまたま通りかかったとおっしゃる方、インスタで情報を得たという方、近所の骨董屋(?)にススメられたという方。友達に聞いてきた方、等々、いろいろな方々が毎日やってくる。
 本日は昼ごろ、ドールハウス作家のシックスカートさん御一行がゾロゾロっとお見えになり、結構長いことご鑑賞いただいた。それからしばらくたってシックさんのお友達である映画俳優のトッツィーさんも来てくれた。その又あとは人形作家の小峰さん御一行や、途中でチラッとグミちゃんも。
 やがて夕方の6時になり、そろそろ帰ろうかと駅に向かっていると、雑誌「月刊トレイン」が取材に見えるという電話があって、急遽駅から戻って挨拶すると、トレインの平野編集長から開口一番
 「腰の調子はいかがですか?」
 と、問われた。
 なんでそんなことを知っているのかと尋ねると、なんと彼は当欄の読者なのだそうだ。いゃぁ、マイッタ、マイッタ。
 ちなみにきょう一番驚いたのはHという初老の紳士。白髪の肢体を本革のコートで包んだ、いかにもオシャレなその紳士は、矢継ぎ早に色々な質問をしてきた。これ、小物もぜんぶ自分で作ったの?‥や、 フレームは‥?、 などなど。
 あとでわかったが、そのかたは、ややアートインボックスに似た別ジャンルの作品を作っている造形作家で、自分で作ったというたくさんの作品を、スマホで見せてくれた。
 聞くとわたしと同い年だそうだ。
 そして
 「どちらにお住まいですか?」
 と尋ねると
 「田端です」
 だって。
 「えーーーーーーっ!!!」
 である。

40数年来のお友達・中野啓子さんと。初回から毎回彼女は必ず来てくれる。
有楽町展は3月2日午後6時閉場です。

「いよいよオープン!」

 今度の日曜日、2月25日(日)から、いよいよ有楽町の東京交通会館において作品展・正式名称「はがいちよう&渋谷クラフト倶楽部作品展」がスタートします。期間中は自宅ギャラリーに展示中の作品も含めて会場へ運びますので、その間「Gallery ICHIYOH」は閉館となります。再開は3月10日ごろを予定しておりますが、はっきりとした日程については改めてまたお知らせいたします。
 さて初日の日曜日(25日)ですが、この日は朝から搬入です。
 朝7時「日本レンタカー池袋東口営業所」で助っ人の「山ちゃん」と待ち合わせて、営業所で一番でかいトラック「2トンロング・アルミ板・パワーリフト付き」を借り、会場である有楽町まで作品及び什器の類を運びます。有楽町での荷下ろしや会場での飾り付け作業は「渋谷クラフト倶楽部」のメンバー十数名が手伝ってくれますが、なにせオープン(午後1時)までは時間がありません。みんな駆けずり回っての大忙しです。
 そんな訳でして、オープンのころになると、後期高齢者であるわたしはヘトヘトに疲れ果て、持病の腰痛が最高潮に達してしまいますので、ここで一旦自宅(駒込)へ戻り、しばしのブレイクタイムをとらせていただきます。ですから初日オープンからしばらくのあいだ、わたしは不在となります。どうかご容赦ください。そして夕方以降、必ず会場へ顔を出しますので、よろしくご来場のほどお願い申し上げます。
 —–日程等の詳細は写真の下に。

第17回: はがいちよう&渋谷クラフト倶楽部作品展/ 2024年2月25日(日)から3月2日(土)まで/午前11時オープン・午後8時クローズ/ただし初日は午後1時オープン/最終日は午後6時クローズ/会場: 東京交通会館B1F「ゴールドサロン」/電話: 03-3215-7933(期間内会場直通)/入場無料

「ペンギン作品のこと」

 もうずっと前から教室の課題作として制作中だった新しいペンギン作品(ペンギン兵が立つ酒場-②)が、去年の春一応完成した。ところがこれは本体のみの完成で、アートインボックス作品特有のフレームは、まだ付けていなかった。いわば剥き出しの状態で完成し、それをそのまま長いことスタジオの片隅に放置していた。 
 ところが今月末から有楽町で作品展が始まるという。
 わたしもドッサリ作品を出さなきゃならんのだが、少しは新作もなけりゃあまずい。ということで、急遽この作品にフレームを取り付けることにし、当時の生徒に声がけしたところ、2名が賛同し、参加を表明したので、2月4日に一回だけの「フレーム制作講座」を実施。これでやっとフレームを付けることができ、こうして作品は、完全に完成した。
 振り返れば本作の第一回目の講座が2018年4月だったので、完成までに6年を要したことになる。途中で突然コロナ禍に襲われたりもした、長い長い旅路だった。
 フレームをつくったあと、運搬収納用木箱もすでに作り終えているので、25日からの有楽町展会場にバッチリ「新作」として運びこみ、初展示するつもりだ。
 ところで、多数のペンギンたちが登場する本作は明らかにドールハウス=人形の家ではありません。パリの酒場の模型でも、ペンギンのミニチュアでもありません。言わばただのメルヘンです。大人のメルヘンです。
 ——乞うご期待を

題名だが、前作が「ペンギン兵が立つ酒場」だったので、本作は「ペンギン兵が立つ酒場-②」あたりが、普通に考えれば、順当と思われる。だがそれでは平凡過ぎるので「新・ペンギン酒場」はどうか、や「夜のペンギン酒場」は、とか、あるいは「真夜中のペンギン居酒屋」なんて案も捨てがたく、今いろいろと悩んでいる。

「有楽町の作品展」

 今月の25日からJR山手線・有楽町駅前にある東京交通会館において、下記要綱により、作品展を開催いたします。

 Title: 第17回「はがいちよう&渋谷クラフト倶楽部作品展」
 Date: 2024年2月25日(日)から3月2日(土)まで。
    *午前11時オープン・午後8時クローズ
    *ただし初日は午後1時開場。最終日は午後6時閉場です。
 Location: 東京交通会館B1F「ゴールドサロン」
 Telephone: 03-3215-7933(期間内会場直通)
 Admission: 入場無料

 本展は「渋谷クラフト倶楽部」のみなさんと、わたしとの合同作品展です。会場全体の約半分を倶楽部のみなさんが使い、残りの半分をはが展スペース(下の写真)として使います。
 わたしは期間中毎日会場へ出かけるつもりです。
 ——ぜひご来場ください。

写真は2022年に開催された第16回展におけるはが展会場の様子です。
ちなみに「渋谷クラフト倶楽部」とは、わたしの工作教室が渋谷にあった時代に結成された生徒と生徒OB氏らの集まりです。結成後は彼らによって自主的に運営され、この度はそんな倶楽部のみなさんからのご招待によって、はが展スペースが設けられることになったのです。

「サラにベタ褒めされました」

 ある日突然母国ブラジルへ帰ってしまった元生徒のサラ(Sarah Wero)さん。以後なんの連絡もなく7年が経った今年の1月12日、突如彼女は、自身のインスタグラムに下の一文をポストした。(以下ポルトガル語からの自動翻訳)。
 「@ichiyoh_haga先生と生徒の展覧会で出会った日の、とても貴重な写真です。(下の写真)。私はすでに彼の作品の大ファンで、数日後、彼のクラスを受け始めました。これは私にとって夢が叶ったもので、東京に住んでいた中で最高の日々でした。
 先生には申し分のない教え、実用的で直感的な方法論があり、それが私たちの言語の壁を破って、授業の内容を理解することができました。時々英語の橋渡しを手伝ってくれた学生もいました(有志秋吉と本田さん)。当時私の英語はさらに貧弱で、理解に苦労しました。でも、彼が見せてくれた実践例は、私が完璧に追い付けることができ、彼が「ganbatte」と言って、よく分かった!
 私が一番驚いたことの一つは、偉大な巨匠も簡単なテクニックを使ってやっている、安くて手頃なソリュージョンや材料を使っていることに気がついたことです。昔はミニチュア宇宙が本当に良いものになるためには、複雑でなければならないと思っていましたが、先生とのクラスはその偏見を見直すのに役立ちました。
 今日、私がレッスンや新しいコースを計画するとき、私の焦点は様々なテクニックや、教材を探すことができる、アクセス可能なソリュージョンを持つ方法論を維持することです。そうすれば、生徒が独自の才能を発揮し、独立した創造的な道に進むことができるでしょう。レスキュー、レスキュー。
 この写真は9年前のものです。そして毎日日本が恋しいと言っても過言ではありません。そして先生と一緒にいて、彼から学ぶ機会があることは、私が最も恋しいことの一つです。お別れの訪問で、先生にハグを求める勇気がなかった。次の日本への旅行は、これを癒すとよいな。」
 ——-だって。
 サラさん、ぜひハグをお願いしたいです。

左がサラさん。2015年2月に開催された「渋谷クラフト倶楽部作品展」会場にて。(今年も2月25日から3月2日まで、有楽町交通会館B1Fゴールドサロンにおいて「渋谷クラフト倶楽部展」が開催されます。

「自習の勧め」

 2月の生徒展へ作品を出してほしいと、先週ここでお願いした。それを読んで、なにかを作りはじめた人も、ひとりやふたりはいるかもしれない。そう考えて今週は「自習の勧め」です。
 ずいぶん前に一度ここでアナウンスしたことがあったが、ぼくのスタジオを、道具を含めて、自由に使って「一回千円」という制度があります。
 「ちょっと丸ノコを使わせてください‥」
 などと連絡があって、手土産持参でやってきて、遠慮がちに木を切って帰る生徒さんをときどき見かけているうちに、いっそ千円いただいて、自由に、勝手に、好きなだけスタジオを使ってもらうほうが、世のため人のためになるだろうと考え、それで2018年の春から「自習一回千円」という制度をスタートさせた。大急ぎで作品をつくる方などには打って付けの制度と言えよう。

 *自習は、朝から深夜までどんな時間帯に行っても構いません。
 *自習は、一時間でも一日でも一律に一回千円です。(手土産は不要)。
 *工具や道具も自由に使って構いませんが、材料を使う場合は材料費を徴収します。
 *週末や祭日は他の自習者との相部屋になることがあります。

 なお、自習はあくまで自習ですので、原則ぼくはお相手をしません。勝手にテーブルを出して、好きなように作業し、好きな時間にお帰りください。
 来る前には連絡をください。

少し前に「第6次ブーランジェリー教室」に参加しているナカジマ・ユウさんが、わざわざ吉祥寺から自習にみえて、写真の丸ノコや、バンドソーなどを使って小一時間ほど作業してから、さっき帰ったところです。

「出品のお願い」

 少し先のはなしになりますが、2/25日から3/2日まで、有楽町の東京交通会館で、ぼくの教室の生徒(現役生徒とOB)たちによる作品展「渋谷クラフト倶楽部展」が開催されます。(本展は「はがいちよう展」との合同開催です。詳しくは当サイト「Next Exhibition」の項目をご覧ください)。
 そこで本日は、生徒のみなさんへ、作品募集の呼びかけです。
 ぼくの教室のみなさんなら、今までにたくさんのミニチュア作品を作り、持っている人も多いと思います。それらをぜひ本展へ出品してください。立体作品ならどんなものでもオッケーです。ぼくの教室で作ったものでも、そうでないものでもオッケーです。
 昨年終了した「ブーランジェリー教室」や「ペンギン作品教室」、「午後の鹿骨教室」や、更には一昨年終了した「デカルト通り教室」まで、それらの教室に参加していたみなさん、この機会にぜひ完成作品を見せてください。また、自由が丘の教室では「東家作品」が99パーセント完成に近づいておりますが、未完成での出品もオッケーなハズです。
 出品料は1点12,000円(2点15.000円)です。
 まだスペースに余裕がありますので、お早めに、ふるってご応募ください。
ちなみに「渋谷クラフト倶楽部」は、ぼくの教室の現役生徒とOB諸氏によって、教室がまだ渋谷にあったころに結成され、以後生徒たちの自主的運営によって今日に至っています。当クラブの会長は山野順一朗さん。したがってエントリー及びお問い合わせは直接山野氏まで。
山野順一朗: yamano11ro@gmail.com  📞080 5031 8945

写真は2022年の2月に開催された同展のようすです。写真に写っている入り口の部屋が生徒展スペースで、画面左奥にチラッと見えている奥の部屋が、はが展のスペースです。有楽町東京交通会館B1F「ゴールドサロン」にて。