2007年1月29日

 最近つくっている作品のひとつに下のようなものがあります。写真で見るとそんなに悪くはないのですが、どうも気に入りません。どうしたらいいのかなあ‥。

どうも気に入らない未完成作品


2007年1月29日

あけましておめでとうございます

 このごろけっこう忙しかったのでモリモリ食べた。腹がへるとパタッと集中力がとぎれてしまうからだ。おかげですっかりデブッてしまい、とうとう84キロになった。ちょっと歩くとすぐにバテてしまい非常に困っている。
 みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

 上は2007年版、ぼくの年賀状の文面だ。
 とにかく体重をへらさないことには苦しくてしょうがない。だから新年における当面の目標はスリム化で、数日前から米のメシをパン食に切り替えるなど、すでにチャレンジを開始した。正月といってもそれぐらいのことで、他は別段なにも変わったことはない。
 ところで去年10月から、ぼくの工作教室では80分の1トキワ荘を制作課題として取り上げていて、この年始休暇を利用して懸命につくっている生徒諸氏もいらっしゃることだろう。そう考えて昨年の暮れ、当サイトに「1/80・トキワ荘」というセクションを新設した。制作途中をふくめて計50枚以上の写真をすでにアップしてあるので、参考にしていただければと思う。(ワークスの表紙、右下のポッチから入れます。)
 そのほかに比較的最近掲載したものとしていは、アートインボックスセクションにおける「ル・ペンギン・バー」、「ブーランジェリー」、「オレンジエード・メモリー」の新作3作品、ストラクチャーセクションにおける旧作「垂木と西風」や、ちいさな作品というセクションには数点の新しい写真をアップするなど、いろいろと新掲載したものもあるので、まだ見ていない方は、ついでにご覧いただきたい。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

あけましておめでとうございます
写真:伊藤誠一


2007年1月10日

トキワ荘その後

 前々回のトークスでは80分の1・トキワ荘が池袋で展示されることをお知らせした。その後この作品はしばらく「石ノ森萬画館」(宮城県)で展示され、その後は日本テレビの「ぶらり途中下車の旅」(前回トークス参照)に出演するため、いったんぼくの工房へと戻っていた。そしてテレビ出演の数日後、うっかり作品を床におっこどしてしまうという一大アクシデントに見舞われた。屋根の方向からまっ逆さまに落下したため、屋根の角がおおきくひん曲ってしまい、峰瓦や鬼瓦が砕けてぶっ飛び、樋がぐにゃぐにゃに曲がり、数枚の窓ガラスが建物から外れて床に散らばった。一瞬真っ青である。落胆のあまりその日はなにもヤル気がおきず酒を飲んで寝てしまった。しかし翌日気を取りもどし真剣に修理したところ、ほとんどわからないほどにまで回復し、ほっと胸をなでおろした。また落とすと大変なので早いことどこかに持って行くのが安全と考え、先日秋葉原のイエローサブマリンへと運んでしまった。そんなわけで80分の1・トキワ荘は、現在イエローサブマリン「芳賀コーナー」の、棚の最上段に陳列してある。持って行ったときのこと、模型には決して驚くことのないこの店の店長が、初めて、「いやぁ~スッゴイですねえ~」と、ビックリまなこで声をあげたので、逆にこっちが驚いた。
 一度是非ご覧いただきたい。
 イエローサブマリンの所在地は当サイト「インフォメーション」に掲載してあります。

写真:伊藤誠一


2006年12月9日

ぶらり途中下車の旅

 あれっ?と思ったかたがいるかもしれない。つい数日前までこの場所にあった最新トークス一件を、事情があって削除した。かわってきょうは「ぶらり途中下車の旅」について。
 12月に放送予定の表題番組取材のため、日本テレビのスタッフ一行6名がぞろぞろっと芳賀のおんぼろ工房へとやってきた。できるだけキタイ服を着て、部屋をめいっぱい散らかして彼らを待つつもりだった。ところが散らかすまえにクルーが到着してしまい、そのとき部屋はまだ片づいていた。それを見たディレクターは、これじゃまったく絵にならない‥と機嫌がわるい。
 「われわれは、そのために、わざわざ時間を使っているのですから‥」
 けっこうキツイをことをおっしゃる。
 「まあとにかく、ただちに散らかしますから、少し待ってください‥」
 ぼくはやおら棚から丸ノコをとりだしてガーガーコンパネを切って若干のおがくずを宙に舞わせ、板切れを床に散らばして、自分の体にもさりげなく微量のおがくずをふりかけた。そうしてからもう一回見てもらった。
「まあいいでしょう。芳賀さんはそうやってここでガーガーやっててください。いまタレントさんがきますから‥」
 というわけで、TVタレントでありムービー・アクターでもある勝野洋(かつの・ひろし)さんが、ぶらりと部屋に入ってきた‥。
 そんなわけで、12月9日(土)放送予定の「ぶらり途中下車の旅」に、芳賀がちょこっと登場する予定だ。日本テレビ。番組は午前9時半から、です。
 どうぞよろしく。

右が俳優の勝野洋さん


2006年11月20日

80分の1/トキワ荘展示のこと

 ただいま小型版トキワ荘(縮尺80分の1)を製作中だということは、前回お知らせした。この作品は、完成後以下の場所・日程において展示される。お時間のある方は是非ごらんいただきたい。

 日程: 2006年10月23日(月)~29日(日)
 場所: 「宮城ふるさとプラザ」2階・観光情報コーナーにて
 住所: 東京都豊島区池袋1-2-2東池ビル
 電話: 03-5956-3511

 —期間中「宮城ふるさとプラザ」では石巻観光物産キャンペーンというイベントを開催中で、「石ノ森萬画館」を紹介するブースがある。そこに80分の1・トキワ荘が展示される予定だ。

 展示日程は上のように決まったが、作品はまだ完成していない。だから、いそがしい。お陰さまで外壁は終わり、あしたから屋根に取り掛かるところである。屋根が終わったら今度はベースを作らねばならない。20日までに、だ。
 屋根については諸説ある。水野先生は普通の日本瓦だったとおっしやり、大家さんはグレーのスレート瓦だったという。なにしろ屋根が写っている写真はないのである。図面もない。だから本当のところはよくわからない。ところがである。トキワ荘は「赤い瓦」(赤っぽい色の瓦)だったとおっしゃる御仁があらわれ、ますますわからなくなってきた。その御仁とは藤子不二雄・A(本名・安孫子素雄)氏である。藤子不二雄といえば代表的トキワ荘在住のマンガ家だった方で、誰でもが知っていると思う。その藤子先生に、以前鈴木伸一氏が、僕の作った前作トキワ荘の写真を見せたことがあるらしい。そのとき藤子氏は、即座に、屋根の色が違うような気がする‥という感想を述べたという。そのことを鈴木氏から後日うかがい、以後ずっと気になっていた。ところで鈴木伸一氏とは、藤子・F・不二雄氏描くところの「どらえもん」に登場する小池さん(常にラーメンを食べているキャラ)のモデルになったといわれている伝説的マンガ家で、やっぱり当時トキワ荘に住んでいた。そんなグレートなお二人から屋根の色を指摘されたとあっては、おちおちしておれない。そこで先日、思い切って新宿の「藤子スタジオ」にお邪魔し、屋根の色も含めて、外壁の色のことや、ふすまの柄のことなど、そのほかにもいろいろな事柄を、直接藤子先生からお伺いしてきた。それら貴重な証言は、できるだけ今回の作品に反映させたいと考えている。下が訪問時の写真である。自分があんまりにもデブっていることに愕然とし、とても悲しくなった。本当は見せたくないのだが、今般のトキワ荘の信憑性を裏付けるため、しぶしぶ掲載することにした。

左が藤子不二雄(A)先生
写真: ままや


2006年10月10日

トキワ荘・アゲイン

 わけがあって、このごろポツポツと「トキワ荘」を、また作っている。
 トキワ荘については説明不要と思う。2001年に「石ノ森・萬画館」に納入するために、縮尺15分の1というサイズで一度作ったことがある。これはかなり大きな作品だった。しかし今回は80分の1というコンパクトサイズで進めていて、もうすでに石ノ森章太郎氏の部屋を含めて計約20部屋の室内造作は完了し、ただいまは建物の外壁に取り掛かっているところである。資料等については、当時このアパートにお住まいになっていた少女マンガ家の水野英子先生や、横山孝雄氏や、石森プロの各氏から前回提供を受けている。またこのアパートの大家だった天野秀喜氏にも一度取材したことがあり、かなり詳細に理解している。加えて今回版のために、水野先生からは新しい資料も届いていて、万全の体制で臨んでいる。
 完成は10月20日ごろの予定。
 乞うご期待 !

80分の1/トキワ荘
左が石ノ森章太郎の部屋


2006年9月28日

アラン・ウォルフソンのこと

 米国にアラン・ウォルフソン(ALAN WOLFSON)というミニチュアの作家がいる。氏の作品についてはかつて数枚の写真を見たことがあり、スゴイ作家だなあと思っていた。そのアラン氏から数ヶ月前に短いメールが届いた。用件は「今度作ったサイトにICHIYOHのサイトをリンクしてもよいか‥」というもの。もちろんOKと答え、さっそくアラン氏のサイトを覗いてみて、ほとほと驚いた。どんな風にスゴイかはサイトを見ていただくしかないが、僕は強烈な感銘を受け、また影響も受けた。作品はどれもニューヨークの道端にころがっている「普通の情景」を、まことにリアルに作品化したものばかりである。僕も同様の雰囲気のものを、ロケーションを現在の東京に置き換えて、是非そのうちなにかを作ってみたいという欲求が、突然ふつふつと沸いてきた。
—アラン・ウォルフソン http://www.alanwolfson.net/
 バイオグラフィーによると、氏は1948年ニューヨークのブルックリン生まれとあり、僕と同い年である。もしかするとアトリエはニューヨークにあるのかもしれない。それならば一度是非おうかがいし、じかに作品を拝見したいものである。

ミニチュアなのだ!!!


2006年9月18日