デザインフェスタのこと

 11月8日と9日の両日、有明の東京ビッグサイトで開催される「デザインフェスタ VOL.28」(通称デザフェス)に出展します。ぼくは両日とも会場におりますので、どうぞご来場ください。

 タイトル: 「デザインフェスタ VOL.28」
 URL: http://www.designfesta.com/index.html
 会場: 東京ビックサイト・西館
 住所: 東京都江東区有明3-21-1
 日程: 2008年11月8日(土)~9日(日)
 時間: 午前11時~午後7時
 入場料:1000円

 芳賀のブースは西館のE(暗いエリア)、ブースナンバー91~94、それと110です。
 —–どうぞよろしく。


2008年11月2日

雑誌「創作市場」のこと

 今月末に、京都の「マリア書房」という会社から発行される雑誌に芳賀の作品が紹介されることになりました。雑誌の名前は「創作市場43号/ドールハウスに遊ぶ・3」。「懐かしさと趣に満ちたパリと昭和の立体絵画」という見出しで、計4ページにわたって拙作が掲載される予定です。定価2940円(税込)。ちょっと高いのですが、書店でみつけたらぜひお買い求めください。相澤和子さんの作品も掲載されているそうですよ。

創作市場/43号


2008年10月27日

サンフランシスコのケーブルカー

 以前、ケーブルカーのはなしをするといってそのままになっていたので、きょうの話題はケーブルカー。
 ケーブルカーったって大都会サンフランシスコの急坂を登ったり下ったり、確か3路線もあって、まあ都電のようなもの。市民の足だ。
 まずは下の写真を見てほしい。
 てらっとニス塗りの美しい木製車両である。左上にちょこっと見える白い部分はダブル・ルーフ(二重天井)の二階の窓だ。床はアピトンの板ばり。吊り革も本革製だったが残念ながら写真には写っていない。明治村を走っているチンチン電車とほぼ同時期の車両と思われるが、こっちはいまも現役。ひもを引っ張ってチンチンとなつかしい音を出し、ターンテーブルは人力でまわすという本格派。
 写真の中央、エンジ色のジャンバーの男が運転手だ。黒人である。彼の前方に黒い棒が一本立っているのが見えるだろうか。高さ約1.5メートル、床から突き出たこの棒は実は2本あって、もう一本は、このとき手前に倒れていたので写真には写っていない。乗車すると運転手は、まず握った棒が汗で滑らぬように、自分のバッグから細長い革の袋を取り出して鉄の棒の握りの部分にかぶせ、ひもでぐるぐる巻きに縛る。そしてみずからの手にも革手袋をはめ、棒の根元にたっぷりと油を注ぎ込む。それから渾身の力をふりしぼってギギギギギーッと棒を手前へ引っ張るのだ。するとゴットン、と車両が前へすべり出すという仕組みである。急な坂を下るときがたいへんで、ブレーキを掛けるためには両足を床に踏ん張って、向こう側に棒を倒さねばならず、そのときなぜかドスン、ドスンと床を蹴る。まるで格闘だ。
 ご覧のようにこのとき車内は満員で、右側には車外ステップに乗っている人も見える。この写真のあと、途中の駅で、妊娠している女性が乗ってきてぼくの前に立った。ちょうどそのとき、真っ黒な顔の運転手がくるりとこちらをふりむき、天井に視線を向けて、突然がなり声をあげた。
 「いたわってあげねばならぬレディーが乗車してまいりました。われわれは彼女に席を譲らなければなりません。それが合衆国における紳士淑女のたしなみというものです!!」
 鼻の穴をぴくぴくさせながら、ものすごい迫力で、ピシャリと言い放った。が、なにしろ英語である。一瞬意味がわからずポカンとしていたら、隣のおっさん(写真手前の野球帽)がスッと席を立った。そのときはじめて、あっ、そうか、あの運転手は、ぼくにむかって怒鳴ったのだと気がついた。と、同時に、急に感動で胸を突かれた。アメリカよ、まだまだすてたものではないぞと無性に嬉しかったのだ。
 と、まあ、そんなことだったが、すっかりこのケーブルカーが気に入ってしまい、帰国後たまに模型化できないかなどと物騒なことを考えることがある。中もしっかりつくればさぞかし楽しいだろう、なんて考えていると夜ねむれなくなる。

7月20日なのに人々はなぜか真冬の服装


2008年10月19日

10年ぶりの大掃除

 8月の宇都宮展のときにはでっかいトラックを借りて、3回にわけて荷物を運んだ。荷物とは作品と什器(イーゼル)それから書籍や照明器具や、その他もろもろのこと。腰痛持ちにとってはけっこう大変な仕事だったので、その後しばらく腰が痛かった。展が終わって、さいわいそれらの荷はギャラリーで預かっていただけることになり、戻ってきていない。
 「ギャラリー悠日」は、もともと蔵だったところ。作品の保管にはピッタリだ。それどころかギャラリーでは作品の販売や宣伝もやってくれるということになったのだ。そのためこっちには何にもなくなってしまい、本当にせーせーしている。あんまりにも気分が良かったので、十年ぶりに作業場の大掃除をすることにした。
 これは事件である。
 そしてそのこざっぱりした状況を、ついみんなにも見せたくなり、掃除のあと写真を撮って、「マイ・スタジオ」というページに掲載した。(マイ・スタジオは「作者紹介」ページの最下段から入れます)。
 それと「石ノ森章太郎の机」のことですが、下のブログでいっぱい写真を見られますよ。
http://blog.quiet-room.main.jp/
 上は目玉クリップや極小マッキーなど、机の上に置いてある驚きの極小小物をつくってくれた女流名人のページです。


2008年10月10日

石ノ森デスク完成

先月、石ノ森章太郎の机を制作中とお知らせしたが作品は予定通り先月末に完成。
 (下の写真)
 今回の仕事は、原稿執筆用の机とその周辺だけをつくればよいという、はなはだ格好のつけにくい題材。それを高級感ある展示物に仕立てあげねばならぬ。おおいに悩んだ末に直径30センチほどの丸い台座をつくり、その上に机や椅子をならべることに。そして高さもほんの20センチという、きりりと小粒な作品にしあげた。制作にあたっては過去の作品中ではもっとも多くの方々のご協力を仰ぐこととなり、以下の方々がつくったさまざまな物品を随所に使わせていただいた。

 佐野匡司郎さんのカーテン及び座ぶとんの柄
 田山まゆみちゃんの書籍及び書類
 山脇隆さんの仮面ライダー
 矢沢俊吾さんの仮面ライダー
 よしだともひこさんの机と椅子とZライト
 米山暢子さんの極小小物(目玉クリップや極小マッキーなど)
  —–以上、あいうえお順

 上の豪華メンバーのほかにも古橋いさこさんのティッシュペーパーや、渡辺いたるちゃんのナイフやフォークといったキラリと光る一品も、グッドポジションに配置。おかげさまでなかなかよい作品にしあがったと思う。石ノ森萬画館および石森プロの方々からもたいへん気に入っていただき、ひと安心している。ご協力いただいたみなさまには改めて御礼を申し上げます。
 —-なお作品は、さっそく下記イベント会場に展示されています。

 展タイトル: 「萬画家石ノ森章太郎・マンガからミリオンアート~さらなる未来へ~」
 会場: 石ノ森萬画館(宮城県石巻市中瀬2-7 TEL0225-96-5055)
  URL: http://www.man-bow.com/manga/
 日程: 2008年10月4日~2009年1月25日
 営業時間:9:00~18:00(12月からは9:00~17:00)
 休館日:第3火曜日(12月からは毎週火曜日・年末年始も休まず開館)
 観覧料金:大人800円/中高生500円/小学生200円/未就学児無料

 作品が完成した日の夕刻、萬画館の担当者・狩野章氏がはるばる石巻から作品を取りにみえた。そのとき作品と一緒に狩野氏の写真を撮った。そして本欄に掲載することを約束したのだが、残念ながらピンボケで使えなかった。やむなく予定を変更し、下段には完成作品のアップを掲載。
 狩野さん、ごめんなさい。

縮尺12分の1
「石ノ森章太郎の机」


2008年10月4日

ミツトヨのノギス

 ジャーン!
 ギラッといぶし銀のような光を放っているのはミツトヨのノギス、ダイヤルゲージ付きである。写真の品は全長40センチ。かなりでかい。それが無造作に田端新町二丁目にある中澤機械の棚の上においてあった。見たとたんクラッときたので店のおばちゃんに値段を問うと、旦那じゃないとわからないという。では旦那はいつ帰るのかと聞くと、それもわからないという。そのとき午後3時。6時ごろにまた来ると言ったら6時には店を閉めるという。
 まったく売る気がないのだ。
 しょうがないので翌朝ふたたび行ってみた。そしたら旦那がいた。店の奥で客に背をむけてなにやら電話でしゃべっている。機械屋のオヤジというよりは、むしろ村役場の助役が似合いそうなおっさんである。やがてガチャンと受話器を置いたので、さっそく棚のノギスを指さしながら安ければ買いたいが、と真剣な顔で申し出た。
 「う~ん、あれは中古だから…」
 おっさんは、くわえタバコで一瞬考え
 「1000円で、どお?」
 だって。
 ひゃ~ 安い!!
 もちろん即ゲット。
 しかしあとになって冷静に考えたら、ノギスはすでに4個持っている。これで5個目である。どうもノギスマニア化しつつあるらしい。


2008年9月29日

フィラデルフィアのこと

 すこし先のはなしになるが、11月1日(土)と2日(日)に、米フィラデルフィアで開催されるミニチュアショーに出かけるつもりでいる。ディーラーとしてではなく今回は客として見に行く予定。フィラデルフィアはニューヨークのちょっと下に位置する街で映画ロッキーの舞台ともなっているところ。ここで開催されるミニチュアショーはシカゴとならび全米最大の規模といわれていて、以前から一度行きたいと考えていた。ショーを見るだけのつまらない旅だが、同行を希望される方がいらしたらお申し出ください。
 ショー見物のあとは直ちに帰国の予定。
 ——http://www.philadelphiaminiaturia.com/
 それと、こちらは千石教室のことですが、次回9月27日(土)の放課後に、恒例の「打ち上げ」と称する地味な飲み会を開催いたします(前回クラス昼の部ではそのことを言い忘れたような気がしますが…)。参加希望者は当日の午後7時半ごろ、直接教室(03-5534-8550)までお越し下さい。現役生徒諸氏以外の方々も歓迎です。

教室OB山野潤一朗氏の作品と記事が
現在発売中の「鉄道模型趣味」誌10月号に掲載されています。
素晴らしい記事!!


2008年9月23日