お知らせ

 2月17日から開催される「ざ・てわざ」というエキシビションに参加いたします。
 これは絵画のための合同展でして正真正銘のアートエキシビション。そんなアカデミックな場所にぼくの作品をならべていいんだろうか、ちと心配ではありますが、芳賀は「白い石炭商人」というアートインボックス作品1点を出品いたします。

 タイトル:「ざ・てわざ-未踏への具象-」
 会期:2009年2月17日(火)~23日(月)
 会場:日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
 営業時間:午前10時~午後8時(日・祝午後7時半まで)
    —-最終日午後4時半閉場
 余興:2月17日午後5時より出品作家による「公開座談会」開催。その後午後6時よりオープニングパーティーがあります。そして2月21日の午後2時より、出品作家たちによる「ギャラリートーク」があります。
 入場:無料

 計23名の作家が参加します。ぼく以外の方々は全員プロの絵描きさん。彼らの絵を図録で見てド肝を抜かれた。あまりにもリアル、なるほど「未踏への具象」と納得した。
 一見の価値アリです。
 是非お出かけ下さい。
●芳賀が会場にいるのは初日の午後と20日の金曜日です。

ざ・てわざ展・図録


2009年2月19日

遠方よりの客

 去年の夏サクラメントシティでのこと。
 到着は午後8時だった。宿は予約してあったがいくら探してもホテルが見つからない。シティの道は首都高に似て慣れない者にとって巨大な迷路のようだった。やがて夜10時に。町全体が静まり返り、通りに人影はない。そんなときふと眼前の丘を見上げると頂上に「HOSPITAL」と書いたビルを発見。病院なら夜もやっているハズと道を尋ねるために車を降りて丘を登りはじめた。すると丘の中腹の駐車場に、大きくドアーを開いた白い乗用車があって、中から携帯でしゃべっている男の声が聞こえた。射殺覚悟で近づいてホテルへの道筋を尋ねると、「オレの車について来な…」と意外にも彼はぼくの車を10キロ以上もナビゲートしてくれて、親切にもホテルの玄関まで連れて行ってくれた。
 10キロといえば結構な距離である。
 チップとして10ドル差し出すと彼はかたくなに受け取りを拒否。 仕方なく代わりに作品のパンフレットを一枚手渡し、あっさり礼を言い、別れた。
 普通はそれでおしまいだ。
 もう二度と会うことはないと思っていた。
 しかしその男ノヤ(Noya)が、先日ぼくの工房へやってきて、製作中の「遊郭の座敷」を見物することになったのだから、世の中わからない。彼と彼のファミリーは、香港からの帰途東京へ立ち寄り、1月12日に工房を訪れ、あとはみんなで近所の焼肉屋へ。改めてサクラメントでの礼を述べて再会を喜んだ。焼肉代はチップの10ドルよりは高かったが、カネには代えられぬ楽しいひとときを過ごした。

手前の右がノヤさん
写真提供:らるか


2009年2月4日

タカさんの作品

 千石教室での去年の制作課題は「孤独の世界」という小さな作品だった。説明はすべて去年のうちに終了しているので、生徒のみなさんはいまごろきっと仕上げにかかっているころだと思う。生徒展ももうすぐ。そんな中フクイ・タカアキという生徒氏から「完成しました!」というメールとともに数枚の画像が届いた。下はその中の一枚。
 フクイさん、小生この寒々としたたたずまいに完全にシビレましたよ…。
 忙しい身でありながらよくつくったものである。
 このタカさんの作品こを見て、「よ~し俺も!」なんて、他のみなさんも、大いに発奮されることを期待したいものです。

フクイ・タカアキ氏作:「孤独の世界」


2009年1月27日

わが青春のトキワ荘

 ある方からメールがあり、「YOUTUBEでトキワ荘の映像を見つけましたので、ご参考に…」と、ご丁寧に動画を添付してくださった。せっかくなので、みなさんにも是非ご覧いただきたい。
 http://jp.youtube.com/watch?v=BAQ5xajChLw&feature=related
 上がその映像だ。
 トキワ荘が取り壊されると決まった昭和56年、ゆかりのマンガ家たちがかつて石ノ森章太郎の部屋だったおんぼろ四畳半に集まって「同窓会」を開いた。当日の映像は「わが青春のトキワ荘」というタイトルで過去数回NHKで放映されたことがある。初めて見る方にとっては絶対おもしろいハズ。
 手塚治虫、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、藤子・F・不二雄、藤子不二雄A、水野英子、森安なおや氏ら、このとき各氏はみな元気。大忙しだった彼らを一同に集めるという難題に挑み見事全員のスケジュールを調整したのは講談社の元少女コミック編集長だった丸山昭氏。だから彼は同窓会の輪の真ん中に陣取って、みんなと一緒にわいわいやっていた。そして固唾を呑んで放映を見守った。すると丸山氏の映像だけがキレイさっぱりカットされていて、チラリとも写っていなかった。もうガックリですよ、と直接本人から聞いたことがある。その丸山さんはいまも元気。しかし大方のマンガ家たちはすでに鬼籍に入られ、この映像の貴重さは年々増すばかり。
 《余談》
 1月18日(日)の日テレ「バンキシャ!」に、かなり出来の良い(家人の弁)トキワ荘のミニチュアが登場したそうだ。翌朝「テレビでトキワ荘を見たよ」と親戚の叔母から電話までもが入った。ほかにもそう思った方がいらっしゃるかも知れないが、ぼくのトキワ荘は「バンキシャ!」には出ていません。お間違いのないように。
 —-しかし気になるなぁ、一体どんなトキワ荘だったのか。

上が芳賀のトキワ荘です
写真:山下浩


2009年1月21日

一日教室のこと

 最近「一日教室」で、アートインボックスの作り方を習いたいという方が2人現れました。去年から継続で通っている方がひとりいますので、新年からは計3人になります。
 アートインボックスの制作にはガーガー電動工具を使っての木材切断を伴いますので、作業場がある人でないと作ることができません。ですから習いたいという方にはぼくの作業場を使っていただきまして、「個人レッスン型・一日教室」として対応しております。しかし作業場が狭いために一度に1~2名しかご指導することができず、どうしても個人レッスン型になってしまいます。また、あんまり大きなものは作れませんので下の写真のような小型の作品を制作課題としております。
 上の3名のほかにも習いたいという方がいらっしゃればメールを下さい。
 また質問なども受け付けておりますので、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。たまに何回通えば完成するのかという質問を受けることがありますが、それは生徒さんの技量にもよりますので何ともいえません。一回や二回では作れませんが何十回も通うことはないと思います。
 料金等の詳しい情報はこちらをご覧ください。
 どうぞよろしく。


2009年1月15日

謹賀新年

 寒いさむい元旦の朝、破風(はふ)屋根が見たくて家を出た。
 大石倉之助が討ち入りのときにかぶっていた和風ヘルメットのようなかたちの屋根を破風(はふ)というそうだ。唐から来たので唐破風(からはふ)とも言い、神社の屋根がよくそんなかたちをしている。たいがい大屋根だが小さなものが見たかった。ガラガラの国電に乗って鶯谷の駅から歩10分、入谷鬼子母神・眞源寺にはうんと小さな破風屋根があり、いずれ訪れるつもりでいた。いきなりスケールを当てるのも失礼と思い、まずは神殿に向かって手を合わせ、取材がてらの初詣。
 写真右の玄関は幅たったの一間。こんなに小さな破風屋根は見たことがない。伝統的な屋根の丸みは三寸勾配だそう。写真のものは若干誇張されている。そのへんを少し修正し、今つくっている遊郭の玄関に取りつけようと思う。というわけで芳賀の2009年は、このへんてこりんな屋根の制作から。
 ——本年もどうぞよろしく。

入谷鬼子母神・眞源寺


2009年1月5日

工作教室のこと

 開催中の千石教室では、新年から、オール真鍮製の「火の見やぐら」(縮尺80分の1)の制作をスタートいたします。

 ●2009年1月期日程:
 1月17日、1月31日、2月14日、2月28日、3月14日、3月28日
 ——計6回、3ヵ月で一期です。
 ●時間
 昼グループ:午後3時30分~5時30分
 夜グループ:午後6時15分~8時15分

 1月から3月までの日程、一期・計6回分を掲載いたしましたが、火の見やぐらについては2期(計12回)かけて取り組む予定で、終了は6月の末になります。その後7月以降は消防署の制作に取り組み、年末までに下の写真のような作品を完成させる計画です。参加をご希望の方は初回開催日までに下記料金を下記口座までお振込みの上、当日直接教室においでください。

 ●1月期計6回分の料金
 22050円(材料費・消費税込み)
 ●振込先:三井住友銀行大塚支店・普通預金1929379・(株)ミクロコスモス

 なお、まったく初めて当教室に参加される方の場合は、上の金額に加えて初回のみ入会金10500円がかかります。更に詳しい情報をお知りになりたい方は左のインデックスから「工作教室」をクリックしご覧ください。お問い合わせは当サイト・ウェブマスターまで。

「第二防災管轄区」
東急ハンズ銀座店9階の芳賀コーナーに展示中


2008年12月29日