チーフンからのメール

 おととしの夏、はるばるニューヨークから工作を習いにやって来たチーフン・スタークという生徒がいた。その夏彼は約一ヶ月、駒方橋のたもとにある安宿に連泊し、そこから毎日ママチャリをこいでぼくの工房まで通って来ていた。当欄で何回か紹介したことがあるし、千石の教室にも連れて行ったことがあるので、知っている人も多いと思う。アーチテクトでありアーティストであり、アメリカ人のくせにやたらと小津映画に詳しいというかわったキャラだった。
 そのチーフンさんからきのう久しぶりにメールがあった。
メールには最近彼がアーティストとして参加したエキシビションの会場ようすを撮った写真がたくさん添付されていたので、「ぼくの日記に掲載してもよいか?」と尋ねたら、是非に…とのことである。
 下がそのエキシビションにおけるチーフンさんのウォールだ。
 会場はニューヨークのマディソン・スクェアーガーデンのすぐ近所、アーティクチュアル・オフィスギャラリーというところだそうだ。
 なかなかクールでしょ。

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2011年7月9日

伊藤邸見物ツアーのこと

 伊藤誠一さんをご存知だろうか。
“林鉄のカリスマ“と呼びたいところだが、それはやめてほしいと当人が固辞している。「品川営林署/井戸川林道」の作者である。
 品川区大井にある、その伊藤誠一氏のご自宅にお伺いし、上記「林道」を含めた数々の作品を目の当たりにし、同時に昭和色あふれる伊藤邸内部をくまなく見物するというマニア垂涎の、見どころ満載の催しを実施いたします。
 (氏の作品:http://araraxi.exblog.jp/i7/

 ①7月24日(日)午後5時伊藤邸へ。
 ②伊藤作品および伊藤邸内部を見学後居酒屋へ。
 ——-費用:割り勘の飲食費数千円。

 二年ぶり3回目の催しだ。ぼくの教室にはときどき新入生が入るので、たまに実施することにしている。だが生徒以外の方でもかまいません。参加を希望される方がいらっしゃればお申し出ください。
 なおこの家の二階「鉄道マニアの雑念が消える部屋」にあった氏のしぶ~い作業台は、このたびの放射能騒動により残念ながら処分してしまったそうです。なので今回は見ることができません。その旨わざわざ当人から連絡がありました。

「鉄道マニアの雑念が消える部屋」

2011年7月2日

イエサブ移転完了

 前回お伝えした「イエサブ」(イエローサブマリン秋葉原スケールショップ)のことですが、すでに移転が完了し、6月3日から下記店舗にて営業を開始しています。

 「イエローサブマリン秋葉原スケールショップ」
 ロケーション:秋葉原スーパービル8階
 住所:東京都千代田区外神田1-11-5
 電話:03-5298-7712
 営業時間:午前11時30分~午後9時

 店を入ってすぐ左側の壁に「芳賀一洋のミニチュアコレクション」という、作品&ミニチュアパーツの展示コーナーがあり、品物にはすべて値段がついています。遠慮なく店員を呼んでショーケースを開けてもらい、ご覧になってください。
 駅のすぐ近所です。是非一度お越しください。
 ——どうぞよろしく。

http://ysscaleshop.blog137.fc2.com/

2011年6月5日

月刊「悠+(はるか・プラス)」7月号

 毎度おなじみの月刊「はるかプラス」2011年7月号が発売になった。今号では「トルネ通りのお風呂屋さん」を紹介。
 以下本文。
 フランスにはもともと入浴の習慣がなかったそうだ。だからむかしのパリのアパルトマンに風呂はついていなかった(シャワーはついていたらしいが)。そのため町のあちこちに銭湯があって主に肉体労働者が汗を流した。といっても大きな湯船にみんなで浸かる日本式のものではなく、小さなバスタブつきの個室がズラッと並んだ、そんな銭湯だった。
 上がその写真である。撮影は1945年。看板右側のBAINとは風呂のこと。それにSがつき複数形になっている。本作はこれをもとに制作し、ぼくとしてはめずらしく写真に忠実につくった。制作2002年。縮尺12分の1。
 ——–以上7月号より。
 ベルサイユ宮殿にトイレがなかったというはなしは有名だ。だから風呂ぐらいなくったってフランス人はへっちゃらなんだろう。だが体臭が気になる。だからこの国で香水が発達したのである。
 ところでこの作品のタイトルは二転三転している。最初は文字通り「HYGIENA BAINS」だったが、そのあと「BAINS/公衆浴場」に変わり、それから「大衆浴場」にし、そしてこのたび本誌の発売に合わせて「トルネ通りのお風呂屋さん」に変えてみた。
 でもなあ、どうもまだしっくりこない…。

月刊「悠+」(はるかプラス)7月号より
発行:(株)ぎょうせい

2011年6月25日

豪華な助っ人

 デジカメがへんになりビックカメラへ持っていったら「修理が必要」と言われ、しょうがないので預けてきた。戻ってくるまで一週間かかるらしい。
 そういうわけで今週は写真が撮れません。
 そこで過去のお宝映像でも蔵だししようと、見つけたのが下の一枚。撮影は2006年11月8日。「ニコレットの居酒屋」納品の前夜、午後7時。
伊藤誠一名人と、よしだともひこ師と、小生の三人が雁首をそろえた貴重な映像だ。このとき天井の蛍光灯の位置を検討していた。そこを伊藤名人が自動シャッターで撮影、ご覧のように作品はまだまだである。ところが名人はこのあと夜中の12時まで居残り、カウンターテーブルの上に小さなLEDを4個取り付けてくれた。一方よしだ師は朝まで帰宅せず、品書きビラの貼り付けや、なべ釜の取り付けなど、早朝5時にクライアントが作品を引き取りに来るまで作業をつづけ、どうにか完成、師は結局作品の引き渡しにも立ち会ってくれた。
 このような豪華助っ人の献身的協力によって、あの人気作が誕生したのである。
 ——-いいはなしだなあ~。

左が伊藤名人、真ん中がよしだともひこ師

2011年6月18日

浜松町のミニチュアショー

 週末に浜松町でドールハウスのミニチュアショーがあります。

 タイトル:第13回東京インターナショナルミニチュアショウ
 場所  :浜松町「都立貿易センタービル」4F
 会期  :2011年6月11日(土)と12日(日)
 時間  :11日午前10時~午後5時 12日午前10時~午後4時
 入場料 :当日1日券1500円(前売り1200円)
      2日共通券2500円(前売り2000円)
      高校生以下無料
●「第一回ちっちゃかわいいもの展」を同時開催いたします。

 今回小生はほんの数点のみの出品ですが、ドールハウス大好き人間にはオススメです。お時間があればぜひお出かけください。日曜日の午後には、ぼくも会場に顔を出すつもりです。

オルガ・ピリポバさんの作品。
(このたびのショーとは関係ありません)

2011年6月9日

イエサブが移転します

 老朽化のため秋葉原ラジオ会館を立て替えるというはなしを聞き、このごろ陰鬱な気分に浸っていた。このビルの7階「イエローサブマリン・スケールショップ」の中に私のショーケース「芳賀一洋のミニチュアコレクション」があり、それが無くなってしまう恐れがあるからだ。ところが数日前、スケールショップの店長氏から電話があり、彼らの移転先である「秋葉原スーパービル」(千代田区外神田1-11-5)の8階に、一緒に芳賀さんの棚も移って来てほしいといわれ、思わずヤッター!と声をあげた。
 バンザーイ!バンザーイ!!バンザーイ!!!
 ——–いまはこみ上げる喜びをただただ静かにかみ締めているところです。
 スーパービル8階での新装オープンは6月上旬が予定されていますが、はっきりとした日取りは未定とのこと。
 わかり次第またお知らせいたします。

移転準備のため現在ぼくの棚は空っぽです。

2011年5月28日