杉ちゃんを囲む会

 うちの倶楽部の北海道担当官である「杉ちゃん」のゴージャス工房を見るために、9月にみんなで北海道へ行ったってことは、以前ここに書いた。
 その杉ちゃんが、久しぶりに東京へ出て来たので「杉ちゃんを囲む会」というカラオケ主体の飲み会があった。北海道ではカラオケにも連れてってもらったのでそのお返しというわけだが、ただだらだら飲むことが多いうちの倶楽部ではめずらしいこと。
 場所は秋葉原。集まったメンバーは写真の9名。
 まあとにかくかおりさんの歌がすごかった。

左からミツピー、佐野さん、タカちゃん、らるかちゃん、シゲ坊、
杉ちゃん、イケブチさん、Haga、かおりさん

2011年11月23日

レンガめぐり

 古いレンガの壁にはいろいろな積み方があって、昨今のレンガタイルのようにきちんと均一に並んでいるものではない。それはわかっているが、いままではあんまり深く考えないようにしていた。
 ところが先月群馬まで出かける用事があって、ついでに富岡製糸場跡を尋ねたことにより、ガラリと認識が変わった。その製糸場は明治5年に建てられ、そのとき積まれたレンガがいまに残る文化遺産となっている。壁をよく見ると大きなレンガの列と、小さなレンガの列とが、一列おきに交互に積み重ねられ、それがたまらない魅力となっている。この道15年にして初めてレンガの壁に興味を持ち、そのあとすぐに万世橋の交通博物館跡のレンガ壁も見に行った。若干威厳が足らないものの、積み方はやっぱり富岡製糸場とおんなじだった。そして先日、とうとう「まぼろしの横浜駅」の発掘現場にも足を運び、興奮してパチパチいっぱい写真を撮ってきた。
見よ!これが本物だ!!
 大小のレンガがぐずぐずに、よれよれに積み上がり、文句なしに美しい。
 ——–今度の作品はこういう風にしたいものである。

2011年11月12日

近況①「Get back, SUB!」

 小島素治(こじまもとはる)という友人がいた。70年代初頭、伝説の名雑誌「SUB」を発行するなど、才能豊かで魅力あふれる男だった。だが晩年は身を崩し、01年にはとうとう京都で逮捕・拘留され、拘留中の拘置所から頻繁に手紙が届いた。その手紙をこのホームページに紹介した(02年9月9日)ところ、彼の行方を追っていた雑誌のライターがそれを発見、ライター氏はぼくの紹介でめでたく小島氏と会うことができた。このときのインタビューをもとにして長い雑誌の記事が生まれた。小島素治の仕事とその足跡をたどる「Get back, SUB!」と題する連載ルポルタージュである。しかし当の本人はそれを見ることなく、04年に拘置所内で病死してしまう。
 このたび、そのルポルタージュ記事が「Get back, SUB!」という一冊の本になった。
 この本、時々ぼくが登場する。まず冒頭にこのホームページからの長い引用文があって、そのあと取材に応じるぼくが登場、拘置所からの手紙もふんだんに掲載されている。
 コアな内容なので万人向けとは言えないが、ご興味のある方は是非ご一読を!
 うちの倶楽部の常連カメラマン神尾幸一氏も登場します。

北沢夏音著「Get back, SUB!」あるリトルマガジンの魂
本の雑誌社/刊

近況②「元編集者のつぶやき」

 以前、雑誌で「カリスマ模型師/芳賀一洋の世界」という連載をやっていた。この雑誌の元編集者・西山朋樹さんが、この9月から自由が丘で始まった初心者クラスに参加している。なにしろ元編集者。執筆は得意である。
 なんか書いてよ、と言ったら下の一文を寄稿してくれた。
 以下西山文——。
 初回から数えて2回目の教室が終わり、課題作「秋の小屋」も少しずつ形が見えてきました。毎回ご指導いただきありがとうございます。35歳までは子どものためにも模型断ちをすると宣言した矢先に、雑誌が休刊になり、先生の工房にお邪魔することもなくなるのかと残念に思っておりましたので、初心者教室の開校はまさに渡りに船(?)でした。
 毎回2時間の授業のうち前半約30~40分は先生の作業を見ながら説明を受け、その後自分でもやってみるというスタイル。作家の現場をかぶりつきで見られる醍醐味はあるものの、みるとやるとは大違い。その後「じゃあやってみましょう」となったら、当然見た通りにはいかず、「先生、折れました!」「もげました!」「とれました!」という受講生が続出するのも無理なからぬところです。
 その際、先生が「俺が直す」といって「アロンアルファ」を取り出された時は「カリスマもアロンアルファを使うのか!」と妙に安心したものです。
 さて、この教室唯一の難点、いや注意点はつくった作品を都度「持ち帰らねばならないこと」。二回目の教室でデリケートな「秋の小屋」を鞄につめる訳にもいかず困っていた私にアシスタント(?)の羽賀さんが親切にペットボトルをくりぬいて、即席クリアケースをつくってくださいました。ティッシュに作品をくるみ、そっとペットボトルへ。ぐっとです。
 ですが、安心して帰ったのもつかの間、帰りの電車でまわりの人が私を避けるではないですか。しかし、それもよく考えればむべなるかな。ここはお洒落タウン自由が丘。そこにティッシュをつめたペットボトルを大事そうに抱える30男。しかもちょっと嬉しそう。
 ……痛い。
 *初対面で先生に宗教家に間違われた元編集者より。

西山さんの作品(制作途中)

2011年11月6日

「あるマンガ家の住居」のこと

 あるマンガ家の住居制作グループの羽賀尚文さんから写真が届いた。下はぼくの作品ではなく羽賀さんの作品です。若干未完成ではあるが、それにしてもよく出来ている。
 現在9名のこのグループの生徒氏らは、4年前初心者クラスの生徒としてぼくの教室に初参加し、以後年々腕を上げてゆき、今年の正月からは一年がかりでこのやっかいな課題に取り組み、いまは完成一歩手前のところまで来ている。
 実は10年前にも一度この作品を課題として取り上げたことがあった。そのときも確か生徒数は9名で、しかし実際につくったのはそのうちの2名だった。ところが今回は5名もの生徒さんがこれをつくっている。
 羽賀さん以外の方々の作品もぜひ見たいので、どうか写真を送ってください。またここに掲載したいと思いますので。

羽賀尚文さんの作品

2011年10月29日

お願い

 来年の2月12日から18日まで、有楽町の東京交通会館において、わたしと「渋谷クラフト倶楽部」の合同展(以下単に「エキシビション」)が開催されます。
 下の写真は前回の合同展のときのようすです。写真に写っているのはわたしの作品の展示ゾーンですが、ほかにも倶楽部作品のゾーンもあり、このときは全体で約90点の作品が展示されました。今回もこれとほぼ同規模の催しになるはずです。
 ついてはこのエキシビションを宣伝するために「取材のお願い」と題する報道資料(PDFファイル)を作成いたしました。
 これをお読みのみなさんの中でテレビ局や新聞社や雑誌社にお勤めの方、もしくはそのようなお知り合いはいらっしゃいませんでしょうか。いらしたら是非この報道資料を配ってほしいのです。テレビ局と新聞社へは開催の直前(2月初旬)に配ってください。しかし雑誌社へ配るのは今がちょうどよい時期です。またネット環境へも今後どしどし発信してゆきたいと考えておりますので、どうかご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
 なお本件に関するお問い合わせは直接HAGAまでどうぞ。

2011年10月/東京交通会館にて

2011年10月22日

映画「エンディングノート」を観ました。

 内容はみなさんももうご存知だと思う。砂田知昭という一家の主がある日突然ガン宣告を受け、やがて亡くなるまでの悲喜こもごもを、氏の次女麻美さんが記録したドキュメンタリー映画である。
 けっきょく砂田氏はキリスト教の洗礼を受けたのち、家族全員に見守られながら天国へと旅立って行くのだが、なんとまあうらやましい方なんだろうと思った。無縁社会といわれている昨今、一体何パーセントの人がこのような幸福な最期を迎えられるのか。
 映画の中で彼は
 「ぼくは自分を幸福な人間だと思っている…」
 と、ごく自然にしゃべっていた。突然の病に侵され、もうすぐ死ななきゃならんというのに、だ。その砂田氏の存在感がバツグンの映画である。いかなる名優をもってしてもこの役(?)だけは本人に敵わぬだろうと思った。
 死をつづっているというのに、なぜか見終わったあとハッピーな気分になれる映画である。
 ——–みなさんも是非!
 (新宿ピカデリー他で絶賛公開中です。)

映画エンディングノート公式HP : HYPERLINK http://www.ending-note.com/
エンディングノートのtwitter : HYPERLINK http://twitter.com/ending_note
砂田麻美さんのTwitter : HYPERLINK http://twitter.com/mmsnd

2011年10月8日

旧横浜駅のはなし

 むかしの横浜駅をあらわした立体作品の制作依頼を受けている。完成の暁には現横浜駅の一角に半永久的に展示されるという作品だ。(このことは8月27日付けの当欄でも一回お伝えしたことがある)。
 いいはなしである。
 だがどんなものをつくったらよいのか、まだ完全には決まっていない。
 設置スペースは幅約1200mm長さ約1600mm高さ約1300mm、この中に依頼されているような大型駅をホームまでを含めて全部つくろうとすると、どうしても縮尺率を高めねばならず、するとぺたっと平べったい作品になってしまう。どこかの鉄道模型レイアウトとあんまりかわらないようなものが出来上がってしまうのだ。
 これではどうも迫力がない。
 そこで、いろいろと試行錯誤を重ねた結果、アートインボックス型の半立体作品にしたらよかろうという結論にいたった。これならば縮尺率を低く抑えることができるので、ある程度高くそびえた建物(駅本屋)をつくることができる。
 ところがだ。本作の設置場所は地下広場のほぼ真ん中である。アートインボックス型にするのはいいが、その場合、作品の裏側をどう見せるのかという問題が発生、仕方なく裏側にももうひとつ、なにか別の作品をつくる方向で現在検討中。
 ま、そんなわけで、表の作品についてはだいたい決まり(下のパースのようなもの)、クライアントからOKをいただいたが、裏がまだ決まっていない。

左右の丸い円柱は地下街の柱です

2011年10月15日