近況①「工作教室のこと」

 現在、目黒区自由が丘で開催中の木造ストラクチャー制作教室ですが、来月から新しい制作課題がスタートします。新メニューは「火の見やぐらの情景」(縮尺1/80)です。
 最終的には下の写真のような作品を目指しますが、最初の6ヶ月で火の見やぐらと消防ポンプをつくり、その後の6ヶ月で木造の消防署とベース(地面)をつくります。

 開催場所:自由が丘グリーンホール(自由が丘駅~歩3分)
 開催日時:月2回、土曜日の午後6時~8時
 参加料金:一回3675円(材料費込み)
入会金:10500円(初回のみ)

 日程や時間など詳しい情報は左のインデックス「工作教室」でご覧になれます。
 少々むずかしい工作になりますが、参加を希望される方は直接Hagaまでご連絡ください。当教室のOBの方々も歓迎です。
 ——–どうぞよろしく。

「火の見やぐらの情景」

近況②「あるOB氏からのメール」

 先日、教室OBのひとりである羽賀さんになにか書いてほしいと頼んだところ、下のような一文を送ってくれました。
 以下羽賀文です。
 芳賀先生、お世話になっています。
 このたび、私が教室に入るきっかけになった先生作「千駄木慕情」らしきものを作りましたので僭越ながら写真を送らせて頂きます。
 2008年の初夏、有楽町の東急ハンズで芳賀先生のストラクチャー作品が並んだショーケースを目にした。シビれた。動けなかった。80分の1のトキワ荘の上空には、飛んでいる小さな鳥さえ見えた(気がした)。とくに千駄木慕情と題した作品に惹かれ、さっそく模型教室に入れてもらうことに。
 孤独の世界から消防分団、モンパルナスの灯、ブーランジェリー、そして、あるマン。4年間、いつまで経っても千駄木慕情の「千」の字も出てこないのである。もう自力で作るしかない。と思っていた矢先、本年2月の有楽町展で牧野さんが見事な同作品を出品。私の厚かましいお願いに氏が快く資料をご提供くださり、何とか完成に至ったしだいである。
 先生をはじめ心優しきクラブの皆さんに感謝―。
 —–以上、羽賀文でした。
 文中「東急ハンズ」とありますが、むかしは銀座のハンズに小さな芳賀コーナーがあったのです。ですが、数年前に担当者が移動になったのと同時に撤退することになり、残念ながら今はもうありません。

羽賀尚氏の作品

2012年9月8日

泥沼に足を踏み入れ…

 大人気の「特撮博物館」を見るために江東区の東京都現代美術館へと出かけた。
 東京駅からのバスを乗り間違え、しょうがないからタクシーで現地へと向かった。するとどういうわけか美術館の裏口で降ろされてしまい、仕方なくそこから正面玄関まで、石畳の舗道の上を200メートルほど歩くはめになった。ところがである。この舗道がめちゃくちゃ歩きにくいのだ。出っ張った敷石とへこんだ敷石が、わざと不揃いにならべてあって、表面がまるでデコボコだからである。
 一発でそれにしびれた。
 その後次第に思いは募り、いまやっている作品の舗道に応用できないものかと考えるようになった。すなわち、すでに並んでいる敷石のうちの、いくつかの石の表面にパテを盛って出っ張らせ、別のいくつかの表面を削ってへこませれば、なんにもやらない石をふくめて、都合三段階の高がつくれることを思いつき、やってみた。最初は半信半疑だったが、出来上がったら大成功。デコボコの敷石がきっちり存在感を示し、うっとりするような出来栄えだった。
 そこまではよかった。
 すると今度は旧作の舗道が見劣りするようになり、しょうがないからいま片っ端から直している。間違ってタクシーを裏口で降りてしまったために、とんだ泥沼に足を踏み入れることになったのだ。

デコボコの敷石

2012年9月1日

ミニチュアコレクター

 おととし制作した「馬具店」(カール・フローセス・ストアー)の依頼主・ナンシー・フローセスさんから小さなダンボール箱が届いた。
 開けてみたら雑誌である。拙作「馬具店」が掲載された米ミニチュアコレクター誌8月号が4冊入っていて、表紙には下のような短いメッセージが添えてあった。
 Everyone is amazed with the Harness Shop!! It is in Kent’s office—-he loves it and so do I!! Nancy——- (みんなが「馬具店」に驚いています。作品は主人のオフィスに置いてあります。主人も私もそれが大好きです。ナンシー)
 さっそくページをめくると馬具店は見開き2ページの扱いで(下の写真)、写真もだが、今回は記事がなかなか充実していた。
 読むと、ミニチュアコレクターはわざわざナンシーさんに取材し、私と彼女との出会いや、本作をつくることになったきっかけ、制作における苦労話などを簡潔にまとめ、「I’d rather have one good piece like this, than 50 others.」(ほかのものが50個あるより、この一個があればよい…)というナンシーさんの言葉で締めくくっている。
 ———ありがたいことである。
 ナンシー・フローセスさんと、記事を書いてくれたバーバラ・アーディマさんに御礼を申し上げます。

2012年8月25日

こんどはガラクタ屋です

 この仕事をはじめたばっかりのころ、1990年代の後半は、今から考えるとまだまだ元気だった。時間もたっぷりあったので、次から次へと作品をつくった。やがて今世紀に入ると特別注文品の制作や、クラフト教室、各種催事への対応に多くの時間を費やさねばならぬようになり、のんきに自作をつくるなんてことはほとんどなくなってしまった。
 そうなるといつのまにか新作をつくるというモティベーションがすっかり枯渇してしまうらしい。2009年に月刊美術誌からなにか一点つくってほしいといわれたときには丸3カ月考えて、なんのアイデアも湧いてこず、真っ青になったことがある。
 ところが今年はどういうわけかひまで、おかげでこのところ次々と新作をつくっている。ついこのあいだは「ルイブラン通り五番地」という作品を仕あげ、いままた別の作品を手がけている。(下の写真)。
 こうしてつくっていると脳が活性化されるらしく、次の作品のことも、そのまた次の作品のことまでも、どんどんイメージが湧いてきて、まるで90年代に戻ったような気分である。いまならばまとめて10個ぐらいダーッとつくれそうな気がする。
 ちなみにこの作品、ご覧のように店の外装はほぼ完了している。
 だがここはガラクタ屋である。店内にごっそりと商品を詰め込まねばならず、完成までにはまだちょっと時間がかかる。

2012年8月18日

ざ・てわざ展終了

 ざ・てわざ展は無事終了いたしました。
 ご来場いただいたみなさんに御礼を申し上げます。
 5歳か10歳のころ、デパートといえば上野の松坂屋か日本橋の三越だった。やがてぼくが青年期になると西武やPARCOといったセゾングループが台頭し、それ以降三越は「ふるくさいもの」「お年寄りのもの」というイメージが定着し、次第に頭の隅っこへと追いやられていった。
 ところが、いつのまにかご覧のような高齢化時代に入り、自分も年寄りになってみると、どっこい三越はなかなかいいのである。ただで座れる椅子がいっぱいあるし、店員はベテランぞろい。ゆったりと落ち着いた大人の雰囲気がある。
 今回われわれの会場では主に絵画を展示していたが、どの客もゆっくりと時間をかけておのおのの作品を吟味し、そして200万や300万といった値段の絵が一点また一点とサラサラと売れていく、こんなデパートはめったにない。期間中わたしは毎日三越の会場へと出かけ、改めてその価値を認識した次第である。
 あいにくぼくの作品は売れなかったが、将来につながるいくつかの話や、このデパートならではの出会いに恵まれた、充実の一週間だった。

ざ・てわざ展会場
写真中央が僕の作品です

2012年8月11日

「ざ・てわざ展」開催中!

 ただいま日本橋三越で開催中の「ざ・てわざ」展の初日にカーイラストの達人・大内誠さんがご来場くださった。
(展の詳細については前回の当欄をご覧ください。)
 大内氏とは最近フェイスブックで友達となり、この半年ばかり、ネット上ではいろいろやりとりがあったが、実際にお会いしたのは初めて。考えてみればフェイスブックのようなソーシャルネットワークで友達になっても今までは誰とも会ったことがなかった。
 だんだんとバーチャルがリアルになる。そんな時代なのだろう。最終日の7日にはやはりフェイスブックで友達になったフランス人とはじめてお会いすることになっている。
 ——-みなさんも是非お出かけください。
 ぼくは午後3時以降だいたい会場におりますので。

ぼくの右が大内さん
大内さんのイラスト:http://home.g00.itscom.net/creasso

2012年8月4日

近況①「ざ・てわざ展」

 8月1日から日本橋三越で開催される「ざ・てわざ」という美術催事に参加します。

展覧会名:ざ・てわざ Ⅱ ~未踏への具象~
会場:日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
会期:2012年8月1日(水)~7日(火)
時間:午前10時~午後7時(最終日午後4時閉場)
入場:無料
出品作家:約30名(予定)
※出品作家によるギャラリートークは8月1日(水)午後2時~。

 わたしも一点だけ作品(「ルイブラン通り5番地」)を出品し、だいたい毎日午後会場につめるつもりです。
 ——-是非お出かけください。

近況②「ドキュメンタリー映像」

 「ざ・てわざ展」に出品する「ルイ・ブラン通り5番地」は今年の春制作した。
 そのようすをサト・ノリユキ /SATOFOTOが密着取材した非常に興味深いドキュメンタリー映像がこのほど完成した。ほんの10分ほどだが、たくみな撮影アングルとスタイリッシュな編集によって一級の映像作品に仕上がっている。
 あとでぜひご覧になってください。
 ——下がその映像です。
http://youtu.be/s2LAxfiDY6U

右がSATO FOTO

2012年7月28日