「初仕事でした」

 今週はなんと言っても米新大統領の就任式でしたね。結局明け方の3時まで見ちゃいまして、そして次の日も、またおなじものを朝から見ちゃうという、すっかり無駄な時間を過ごしてしまった。
 こりゃあヤバイと、おととい「モンパルナスの灯」(1998年制作)というアートインボックス作品を倉庫から引っ張り出してきて、少しは仕事でもしようと、改めてじっくりと作品を眺め回した。(「モンパルナスの灯」とは、画面右側にファッションブティックがあって、画面左側の歩道にでかいバイクが一台置いてあるという作品だが、普段はあんまり展示しないので、見たことがない人が多いかもしれない。)
 要はこの作品、どうも気に入らないのだ。
 願わくばなんらかのリフォームをほどこして、多少なりともチャームアップできないものかと、年末からひそかに改造計画を練り、こうして実際に作品と対面してみたのだった。ここをこうしたらこうなる。こっちをこういじったらこうなる‥と、あらかじめ頭の中でイメージしてきたことを、実際の作品を目の前にして何回も反復してみた。
 で、結局どうなったのか?
 作品をぜんぶ粉々にぶっ壊してしまいました。
 ゴミの量としては90リットル入りのゴミ袋一個がパンパンに膨れあがるぐらいの量になりました。
 あーセーセーした。

バイクのうしろに映画のポスターが貼ってありますが、これは画家モジリアニの生涯を描いた1957年公開の「モンパルナスの灯」(主演:ジェラール・フィリップ)という小生お気に入りのフランス映画のポスターで、これだけは壁から引っ剥がして疎開させました。