東京ソリッドモデルクラブの手柴有那さん作によるオールハンドメイドのジェット機、ホーカー・シドレーについて、以前ここで紹介したことがあった。機体がすべて薄いアルミニウムで覆われた、にぶい銀色に輝く飛行機だった。
(2009年10月3日付け当欄に記事あり)。
そのあと手柴さんは、今度は「スーパー・クルセーダーⅢ」という機種に取り組んで制作中だったが、どうにかそれが9割方完成に近づいたところで、先日持ってきて見せてくれた。今度の作品は中身が透き通ったスケルトン構造になっていて、機体の約半分が透明アクリル板で覆われていた。運搬用の収納ケースから静かにそれを取り出し、みんなの目の前に置いたとき、オーッという静かなどよめきが広がった。
なんたって飛行機はすべて曲面でできている。翼から胴体まで、手柴さんは、それらすべての曲面にぴったり合わせてアクリルをまげて、切って、貼ったのだそうだ。そうしてあえて中身が見えるようにつくってから、中身であるジェットエンジンや、各種配管や、機体の骨組みなどを全部ひとりでコツコツつくったという。制作には膨大な日数がかかり、もうすでに5年を費やしているそうだ。
このたびは当クラブの佐野匡司郎さんと、そのお仲間たちからのリクエストに答えて、貴重な機体をわざわざ持ってきてくれて、約2時間ていねいに説明してくれた。
手柴さん、ありがとう!
あなたのジェット機は最高です。
2016年3月19日