今年の1月、テレビでぼくの作品を見たという熊本のやぶうちさんご夫妻が、はるばる新幹線でお見えになり、拙作「白い石炭商人」(キャフェ作品)一点を注文してくれた。(2016/2/7付け当欄に記事あり)
前金をいただき、来年の2月までには完成させてお届けする旨を約束した。ところがその直後、突然トキワ荘の制作騒動が勃発し、しばらくはそっちにエネルギーを吸い取られ、なかなかやぶうちさんの作品にまで手が回らなかった。そのあとはプライベートギャラリーをオープンさせたり、催事、催事、催事があったりで、とても忙しい半年があっという間に過ぎてしまった。とはいうものの刻一刻と約束の期日は迫ってくる。
しかし安心してください。
ほんの少しの空き時間を縫うようにして、キャフェカウンターをつくり、入口のガラスの扉をつくり、椅子やテーブルや、室内灯や、スピーカーといった内部造作をあらかたつくり終え、キャフェ部分はほぼすべて完成している。(下の写真)。しかしまだまだやることはいっぱいある。壁に、舗道に、フレームに、照明システムや、音響システム、等々。そこへもってきて10月にはまた催事があり、11月にも催事がある。
実はこの仕事をお受けしたそのすぐ後に例の熊本大震災があり、やぶうちさんご夫妻にも多大な苦難が降りかかったと思う。とても作品どころではないはずだ。それなのに彼らからのキャンセルはなかったのである。だからこちらも頑張らねばならぬ。忙しいのは理由にならない。なんとしてでも作り続け、絶対に期日までにはお届けするつもりだ。
———–やぶうちさん、ちゃんとやってますよー!