台湾のヤンさんから最初のメールがあったのは去年の春だった。
台北の自宅から飛行機に乗って東京まで習いに来たいという。
年に1~2度そういったメールが舞い込むが、たいがい「遠すぎる」と答えれば、もうそれ以上なにも言ってこない。だが彼女はそれでもメールを寄越しつづけ、そしてとうとう先週、本当に飛行機に乗ってやってきた。一週間ほど続けて習いたいと言われたが、さすがにそれは勘弁してもらい、二日間だけお相手することにした。とりあえずは「小屋」をつくってもらったが、二日で出来るものといったら小屋ぐらいだ。
それまでに受け取ったメールがぜんぶ英語だったので、意思疎通は英語で行けると考えていたところ、それがぜんぜんダメで、どうしたらよいかわからなくなった。もちろん小生中国語はてんで理解できない。しょーがないから半分はジェスチャーで済ませ、あとの半分は漢字での筆談となった。そのせいか、結局小屋は最後までは仕上がらず、未完部分は次回への持ち越しとなってしまった。
次は5月に来るという。
お客さんが来るということは嬉しいことである。しかし外国から、わざわざ習いに来られるってのは結構プレッシャーだ。
2017年3月14日