毎週このコーナーのネタに苦労している。
そこで僕の教室の若手OBである遠藤大樹くん(通称エディ)に、なにか書いほしいと頼んだところ、さっそく下のような一文を送ってくれた。
以下、遠藤文——。
北海道が好きで、かれこれ二十回近くは足を運んでいる。
昨年の夏も自動車を運転して青森の大間まで行き、そこからフェリーで函館に渡って北海道をぐるぐると6日間くらいまわってきた。美瑛の牧場でジンギスカンを食べたり、ニッカのウィスキー工場を見学したりする間、寝泊りは常に車の中だった。
私は車中泊がまったく苦にならない性分だということもあるが、この頃は震災直後の風評被害で農家の仕事もなく自由な時間だけは山ほどあったので、宿泊費を節約して一日でも長く北海道に滞在するという目的のためにそうしていたのだ。
そんな感じでタップリ北海道を満喫して帰宅した直後、芳賀一洋先生が有志を募って北海道へ行くと仰られた時には、北海道が大好きな私も流石にもう一度北海道へ行こうとは思わなかったのだが、後々に参加者の方から旅の話を聞くと芳賀先生たちの団体旅行は実に充実していたようで、気ままな一人旅をしてきた自分としても賑やかな北海道旅行が少々羨ましくも思った。
特に北海道の滝川にある「杉山さんのゴージャス工房」の話は興味深いもので、この杉山さん・・・通称「スギちゃん」は芳賀先生の生徒OBの方である。
私もドールハウス関連のイベントへの出展などを通して幾度となくスギちゃんと顔をあわせているのだが、その印象は「マイペースで気の良いおじさん」と言う感じで、彼の飾らない大らかな人格は僕のような「目上の人間との付き合い方もロクに知らない若者」にとっても大変に親しみやすい。
彼は「男のドールハウス」という看板を掲げ、バイクの模型を入れるガレージとしてのドールハウスを作るというスタイルを貫いている。
ドールハウス業界というのは女性が大部分を占めていて、私や彼のようなマッチョイズムを醸し出す男性のドールハウス作家は数が少ない。
だからこそ彼の「男のドールハウス」の製作現場には興味が尽きないのだ。
今年の5月、そのスギちゃんと「静岡ホビーショー」に共同出展したので、芳賀先生の北海道旅行の話を色々聞かせてもらったついでに「今度、私が北海道へ行った時にもゴージャス工房を見せてください!」とお願いすると、彼は笑いながら「いつでもおいでよ」と仰ってくれた。
この時は私も2年先か3年先かの話として考えていたのだが、今年の10月13~14日に富良野で開催される「第二回ニングル大賞」にうっかり入選してしまったことで、新富良野プリンスホテルのロビーに作品を展示するために唐突に北海道へ行く機会を得たのである。
さっそくスギちゃんに連絡をとり、改めて彼のゴージャス工房を見学させてくれないかと頼み込むと「じゃあついでにウチに泊まっていくといいよ、飲みにいこう」と快く承諾をいただくことができた。
私は芳賀一洋先生から模型の技術だけではなく、人とのご縁も頂戴しているというわけである。
今回の北海道は車で一人旅をした時よりも、少~しだけ賑やかになるだろう。
(以上、原文のまま。)
——-というわけで、いまごろ遠藤くんは北海道の空の下。うらやましい限りである。
ところで下が彼のサイトだ。あとでちらっと見てやってください。
★エディー: http://eddi-p.net/
2012年10月13日