「イランへの攻撃」

 むかしビル・クリントンが大統領だったとき、ホワイトハウスの実習生モニカ・ルインスキー嬢との不適切な関係が発覚し、大統領の弾劾裁判にまで発展する大スキャンダルになったことがあった。メディアは連日そのことを大々的に報じ、ニュースのヘッドラインを独占した。正にそんなとき、米国はNATOとともに、コソボ紛争で揺れるユーゴスラビアをとつぜん空爆した。静かなトーンで作戦の決行を告げるクリントン大統領の演説がすこぶるカッコよく、いまでも強烈に覚えている。
 以後コソボのことがニュースの中心となり、モニカ嬢とのことはあんまり報じられなくなった。また弾劾裁判のほうも結局は大統領側の無罪となり、こうしてピンチを脱したクリントン氏は2期8年の大統領職をまっとうすることとなった。
 今回、米国のイランへの攻撃を知ったとき、まず最初にそのときのユーゴへの空爆が頭に浮かんだ
 日本のオールドメディアではあんまり報じられないが、米国でのエプスタイン事件に関する報道はすさまじく、トランプ大統領が過去にこの事件にかかわっていたのではないかというスキャンダルが——–イラン攻撃の前までは———連日トップニュースとして報じられていたという。だが攻撃後は、戦争関係の報道一色となり、エプスタインのエの字も出なくなった。
 核施設は破壊したし、弾道ミサイルも破壊した。政府の要人40人を排除したし、エプスタインには引っ込んでもらった。体制転覆にまでは至らなかったが、まあまあか‥と、トランプさん、けっこうご満悦でありましょう。
 ま、とにかく、今週はイランのニュースに釘付けだ。