わたしの父母の墓は谷中の妙情寺にある。しかし「芳賀家先祖代々の墓」は染井(ソメイヨシノ発祥の地)の善養寺にあり、わたしの父方の祖父や、伯父夫婦らが善養寺の墓に眠っている。ところが伯父夫婦には子供がいなかったので、こっちの墓の面倒もわたしが見ている。つまりわたしはふたつの寺の檀家なので、少しは寺との付き合いもせねばならず、墓参りはもちろんのこと、たまには布施を納めたり、お会式(おえしき)に出席したりすることなど、両方の寺に対して行わねばならず、けっこうたいへんだ。
その上このゴールデンウィークには、4日に谷中の妙情寺で母の13回忌を、5日には染井の善養寺で伯母の33回忌を、2日連続でおこない、メチャクチャ忙しかった。これに合わせて京都在住の長男夫妻が孫を連れて上京し、加えてわたしの妹夫妻や、妹の長女の一家、そしてわれわれ夫婦を含めた計12名が、それぞれの寺の本堂で、揃って住職の経を聴き、焼香し、それぞれの寺の墓に10本ほどの新しい塔婆を立てた。
これらは全て一年ほど前に立てた計画で、このゴールデンな時期に、ふたつの寺の坊さんの予定を揃ってゲットするのには、せめて一年ぐらい先でなきゃ難しかろうと考えてのことだった。さいわい両日とも好天に恵まれ、おかげさまで良い法要になったと思う。
ちなみにこの一件で出て行ったカネは、あとの「お清め」や、何からなにまでを含めて計約85万円だった。
やれやれ‥。
