「今年の漢字」

  コロナ前だったら、この月の小欄には、忘年会ネタのひとつやふたつが必ず混ざっていたものだが、今年はまったくなんにもなかった。しょうがないので年末に、ちょっとだけ仕事をし、ペンギンギャラリーの、あの作品を、うまいこと修理してしまった。(下の写真)。入り口ドアーの、ステップの位置を逆側に取り付けてしまったことを当蘭で反省(11/24日付)し、大いに嘆いた作品だったが、その後気を取り直して修理に挑み、お約束の年末までに、ギリギリセーフで見事完成させてしまった。
  さっそく依頼主であるM氏に電話したところ
 「そんなに急がなくても良かったのに‥」
  みたいなことを言われ、ガクッときた。
  ———まあ、そのうち取りに見えるだろう。
  M氏との付き合いはかれこれ20年ほどになり、氏の依頼で制作したペンギン作品は、確かこれで5作目。これとは別に、コロナ前から「水曜グルーブ」というクラスで「ペンギン兵が立つ酒場」という作品を、ただいま制作中の身でもあり、ある意味わたしは、このところずっとペンギンまみれの生活を送っていた訳である。従って小生における今年の漢字は「人鳥」か。あるいはただ単に「鳥」であろう。
  (人鳥と書いてペンギンと読むのだ)。
  ——-みなさん、良いお年を‥。

以下の方法でステップの位置を付け替えました。①]向かって右側にあったステップをむしりとって左側につけ直し、ネジで止める。②むしりとった跡や、その周囲の傷んだ箇所をパテで補修し、キレイにやすりをかける。③新たなステップの位置にあわせて、石畳を、バンドソーで切り取り、切り取った石畳を、旧ステップがあった位置へ移動してノリ付けする。④ノリのつなぎ目(石畳の切り口)を隠すために、その上にいくつかの小物をならべる。以上である。むかしだったら一日で終える仕事だが、なんと3日もかかった。