当ホームページ「Works」のセクションを改造し、作品ごとに、まとまった量の写真を鑑賞していただけるよう、ただいま写真の整理整頓にはげんでいる——-と、以前ここに書いた。
それにしても写真の量がハンパじゃなく、砂山で一粒の砂を探すがごとき地道な作業がいまもつづいている。それでも、どうしてもよい写真がみつからなかった場合は仕方がない。倉庫(荒川区)まで出かけて行って、作品を回収して撮り直すしかない。背丈を越える作品の山(木箱の山)の中から一点を見つけだし、スタジオに運び、木箱のフタをあける。そうしてめでたく写真が撮れればよい。だがどこかが壊れていたりすると面倒だ。例えば歩道に塗ったパテの皮膜が剥がれていたり、ペランダの手すりが曲がっているなど、よくある。だが根本的欠陥がある作品だったりすると修理のしようがなく、撮影ができない。そんなときには思い切って直すのだ。といってもできるだけ大改造にはならぬよう、極力最小限の処置で、可能な限り写真映えのする作品に直す。
砂山での写真さがしがいつのまにか作品のオーバーホールへと発展し、かくしてステイホームの日々は、倉庫への行ったり来たりや、ステイマイスタジオでの直しの思案に明け暮れて、サラサラと静かに過ぎていく。
下はリフォーム後に撮った一枚。最初は内部がまっ暗で奥行き感がほとんど感じられなかったが、そこにランプシェード一個とLEDライト3個を取り付け、更に作品の裏側2か所に窓を開けた。これらの処置によってそれまで暗かった内部が、だいぶん明るくなった。