2013年からポチポチとつくり続けてきた作品「DANONE/1944年夏」がやっと完成した。(下の写真)。つくってもすぐに売れてしまうため、長らく在庫ゼロの状態が続いていたが、本作が発散する明るさがほしくて、4度目の制作に挑んでいた。
ぼくは自分の作品展を「見世物」と考えている。
ズラッと並んだ作品たちすべてが揃った状態で一個の作品であり、それすなわちひとつの見世物(エンターテイメント・ショウ)と考え、常に並び順を意識しながら個々の作品をつくってきた。
1944年6月、連合軍によるノルマンディー上陸作戦が敢行され、やがてパリが解放され、歓喜の夏が到来した。そして秋になり、続いて訪れた長い冬にかけて、戦時から平時へ、人々の暮らしが落ち着きを取り戻しつつある時代のパリ下町、赤いテントのタマゴ屋や、パン屋や床屋や錠前屋、それらラインナップの中でもとりわけ重要な一品をふたたび作り終えることができ、いまは非常に喜んでいる。暗い色調が多い作品群にあって、唯一歓喜を感じさせる本作は、はが作品ショウにとって欠かせない一個である。
登板は7月の高松展から。
乞うご期待を!
2015年6月14日