映画に使う模型の部屋はきのう完成した。
当初は9月末までに仕上げる予定だったが撮影が遅れたため、こちらもそれに合わせてスローダウン、余裕のフィニッシュとなった。(下の写真。題名「静(しず)の部屋」)
家具類の制作をふるはしいさこさんに、書籍類を田山まゆみさんに、障子の桟のレーザーカットを星野正明さんにお願いした。以上の3名は3名とも元生徒だが、このたびは目を見張るような活躍を見せてくれた。
今月に入ってから、担当者から突然に
「お忙しいかと存じますが、もし可能なら、静の部屋に〝ミシン〟と〝金魚鉢〟を追加で置いていただくことはできるでしょうか? 静のキャラクターは〝洋裁が得意〟な〝北原白秋好きの文学少女〟という設定ですので。もし可能であれば…。」などという面倒なメールが届いたときには一瞬あせったが、ミシンは偶然格好の品(プラモデル)が手元にあり、金魚と金魚鉢はその道の名人小林美幸さんに制作をお願いすることで一件落着。全体的にはなかなかの仕上りになったと思う。
来春公開予定の「セシウムと少女」という映画(ふゅ~じょんぷろだくと制作)に登場する主人公の祖母「静」が17才の時に暮らしていた部屋という設定だ。時代背景は1942年。まさに太平洋戦争が始まったばかりのころである。暗い時代である。ものがなかった時代である。だからあんまりごちゃごちゃといろんなものを置かないようにし、できるだけ質素な雰囲気を醸すよう努めた。
納品は来週だ。
撮影も来週だそうだ。
2014年10月19日