2010年に米ナンシー・フローセスさんからの依頼でカール・フローセス・ストアーという「馬具店」を制作したことがある(縮尺1/12)。これを見た中東のアフマド・アルタニ氏から「おんなじものをつくってほしい」という依頼があり、わたしはこの秋ふたたび馬具店をつくっている。
(このことに関しては2月23日付の当欄にも記載があります。)
似たようなものをつくればよいのだから、かんたんそうにみえるだろうが、それがそうでもない。というのは、以前つくった馬具店はアートインボックス型だったが、今回依頼されているのは、屋根までを含めた建物全体としての馬具店だ。一面だけをつくればよいアートインボックスと違って、上も下も後ろも横もぜ~んぶつくらねばならず、仕事の量が格段と多いのだ。また屋根があるってことは当然地面もなくてはならず、非常にでっかい作品になることが予想される。
以前「トキワ荘」や「石の家」のときにも屋根までつくったが、これらは15分の1だった。12分の1サイズで屋根までつくるのは今回がはじめてである。慎重には慎重を期すためにまずは作品の模型(1/24)をつくり、いまは全体形状の検討をしている。
納期は来年2月だが、もしかしたら少し遅れるかもしれない。
——–ま、ゆっくり行きます。
2013年10月6日