去年の10月、中東カタールのアフマド・アルタニからメールがあった。「馬具店(カール・フローセス・ストアー)が気に入った。おなじものをつくってほしい…。」
(馬具店:http://www.ichiyoh-haga.com/jp/carl/win00.html)
12月に中東くんだりまで出かけた理由のひとつがそれだった。
ところが現地での話し合いにおいて、われわれの見解にちょっとしたズレが生じ、結局このはなしはなにも進展せず、中東における唯一の心残りとなった。わたしの考えていたかたち(形状)とアフマドの考えていたものが少し違っていたのだ。
帰国してからもずっとそのことが頭に残り、そればかりを考えつづけた。やがてクリスマスが過ぎたころ、間違いなく彼が気に入りそうなあるかたちが見えた。
だがどうやってそれをアフマドに伝えたらよいのか。
あれこれ考えた末に絵を描くことにした。
見れば一発でわかるような絵を。
そうして正月に下の絵を描いてカタールのアフマドへと送った。すると即座に「パーフェクト!」という返事。投げた球がズバッとド真ん中に決まったようだ。めでたく1月の末にはこの仕事の前払い金が振り込まれた。
というわけで、ふたたび「馬具店」をつくることになりました。(前作の題名は「カール・フローセス・ストアー」でしたが、こんどは別の題を考えるつもりです。)
完成は一年後の予定。
—–乞うご期待!
2013年2月9日