近況①「浅沼さんからのメール」

 前回浅沼さんからのメールをここに紹介したところ、それを見たご本人からふたたびメールがあった。
 11月26日付けの「近況報告」を拝読させていただきました。手彫りで再現されたレンガの壁は流石にお見事です。先生の作品が建築模型ではなく、アートの領域にあるのはこういうこだわり故と思います。さらに先生のどの作品もその精度の高さに目を瞠ります。
 実は私もレンガ壁を作ったことがございます。
 レンガ風タイルではなく手積みの凸凹感を持ったレンガの壁を作りたく、結局粘土を型抜きしてレンガ一個一個の表面を作り、壁に貼り込んで作りました。
 お送りした写真は「高架下のBAR」という題で以前作ったもので、古レンガっぽい感じを目指したものです。しかし、積み方はイギリス式でもなんでもない、べた積み(?)ですが。スケールが1/6と大きいので私にも古レンガのヤレ具合を表現出来たわけですが。
 「旧横浜駅」楽しみにしています。ただし、くれぐれもご自愛下さい。
 浅沼淳(商売のヒマにまかせて小遣い稼ぎに模型を作っています。

浅沼作品

近況②「続・浅沼さんからのメール」

 前回のメールの最後に、商売のヒマにまかせてとあったので、どんな商売をやっているのですかと尋ねたところ今度は下のようなお返事があった。
 以下浅沼メール。
 印鑑屋を生業としております。
 元はといえば玩具の設計をする技術系サラリーマンでしたが、十数年前に会社解散の憂き目に会った際、手先を使っての「作る」という仕事を継続したく、自営業で何かないかと捜した結果たどり着いたのが印鑑屋でした。ただ、昔ながらの手彫りの印鑑屋ができるわけもなく、PCでデザインして機械に彫らせる印鑑屋でございます。
 掲載のお話ありがとうございます。ただし作品はすでに譲ってしまい手元にはございません。それでもよろしければ。
 芳賀先生はもともと鉄道ファンでいらっしゃるようですので、私の作りました鉄道模型の写真をお目汚しとなりますが御覧いただければ幸いです。
 これはスハ32の三等車の室内模型です。スケールは1/12。
 私自身は鉄道ファンというわけではありませんが、木製ニス塗りの壁や床、白熱灯、よろい戸等は記憶の片隅に残っている年代なのです。ノスタルジーのみで作りました。
 三等座席の色、白熱灯の型式等、資料集めにたいへん苦労いたしました。残念ながら作品になんのヒネリもありませんが。
 いよいよ寒くなってまいりました。ご自愛下さい。
 ——-ギャー!すっげー作品だああぁ!!

浅沼作品

2011年12月3日