先日レンガの壁についてここに書いたところ、当欄の読者(J.asanuma氏)から下のようなメールがあった。
———–先生のHPの「近況報告」11月20日にレンガの積み方のお話がございましたが、写真の積み方はイギリス式と呼ばれるものと思われます。イギリス式は大小のレンガを交互に積むのではなく、同じサイズのレンガを一段ごとに90度向きを変えて積んでいきます。短辺側が外に向くように積んだら、次の段は長辺側を外に向けて積むという方法です。フランス式やドイツ式という積み方もありますし、さらに応用バージョン、ミックスバージョンもあるようです——–。
あさぬまさんありがとう。大変参考になりました。
そのレンガの壁のことだが、今回わたしは旧横浜駅をつくるにあたって数箇所のミュージアムに足を運び、数々の模型展示物におけるレンガの壁を見て廻った。するとすべての作品はレーザー加工によって壁にレンガ模様のスジが刻んであるだけ。きれいすぎてまったくおもしろくなかった。そこで自分は手彫りでがんばることにし、ここ一週間ほどは研究と苦闘の日々を送り、鼻の穴から肺の中まで、どこもかしこもすっかり粉まみれになった挙句、やっと写真のようなレンガの壁をつくることができた。
下の壁は旧横浜駅制作におけるファーストステップである。
2011年11月26日