毎度おなじみの月刊「はるかプラス」2011年7月号が発売になった。今号では「トルネ通りのお風呂屋さん」を紹介。
以下本文。
フランスにはもともと入浴の習慣がなかったそうだ。だからむかしのパリのアパルトマンに風呂はついていなかった(シャワーはついていたらしいが)。そのため町のあちこちに銭湯があって主に肉体労働者が汗を流した。といっても大きな湯船にみんなで浸かる日本式のものではなく、小さなバスタブつきの個室がズラッと並んだ、そんな銭湯だった。
上がその写真である。撮影は1945年。看板右側のBAINとは風呂のこと。それにSがつき複数形になっている。本作はこれをもとに制作し、ぼくとしてはめずらしく写真に忠実につくった。制作2002年。縮尺12分の1。
——–以上7月号より。
ベルサイユ宮殿にトイレがなかったというはなしは有名だ。だから風呂ぐらいなくったってフランス人はへっちゃらなんだろう。だが体臭が気になる。だからこの国で香水が発達したのである。
ところでこの作品のタイトルは二転三転している。最初は文字通り「HYGIENA BAINS」だったが、そのあと「BAINS/公衆浴場」に変わり、それから「大衆浴場」にし、そしてこのたび本誌の発売に合わせて「トルネ通りのお風呂屋さん」に変えてみた。
でもなあ、どうもまだしっくりこない…。
2011年6月25日