まるで西部劇にでてくるような馬具店制作の予定があると4月30日に、この欄でお伝えした。下がその店の内部。おおよそ百年前の写真なので不鮮明なのは仕方がない。
壁の上段にぐるっと並んでいるのは馬の首輪だ。床には巨大なトランクがごっそり積み重なっている。そこまではなんとか識別ができる。ところが右側の壁を埋め尽くしている金具のようなものが、なんだかわからない。多分これは馬と馬とをつなぐためのロッドだろうと推定はしているが、断定にはいたっていない。ジョンウェインの「駅馬車」が六頭立ての馬によって引っぱられていたことは、おじさんならみんな知っている。ワードボンド扮するトラビス大佐が率いていた「幌馬車隊」も、確か四頭の馬によって牽引されていた。それら複数の馬たちは金属もしくは木製のロッドによって馬車につながれていたはずである。だから幌馬車一台を仕立てるためには、さぞかしたくさんのロッドが必要だったろう。それがずらっと壁に並んでいた。
以上がぼくの推理で、いまのところ約2名のアメリカ人が賛同してくれている。ところがこの仕事の依頼者であるナンシー・フローセスさんは軽装馬車(Buggy)か、あるいは馬車ぞり(Sleigh)ではないかとおっしゃっていて、どうもはっきりしない。ものが特定できればすぐにでもアメリカまで現物を見に行くつもりでいるが、いまだになんだか分からず非常に困っている。
そこでですが、どなたかこの金具についてご存知の方がいらしたら是非ともお教えいただきたいのです。
—–どうかよろしくお願い致します。
2008年6月1日