シカゴのミニチュアショーへ出かけたことは、このあいだここに述べた。現地ではいくつかの収穫があったが、その中のひとつに馬具店のはなしがある。
見ただけではわからないと思うが、下の写真は馬具店(Harness Shop)の外観だ。馬の首輪や、馬と馬をつなぐための金具や、家財道具一式をつめて幌馬車へ持ち込むための巨大な旅行用トランクなど、西部開拓時代の人々が新天地を求めて西へ西へと向かうために必要なさまざまな物品を取り扱っていた。写真の下に「Carl Froseth Store in Thief River」(盗っ人リバーのカール・フローセス・ストアー)と書いてある。そのカール・フローセスさんのひ孫にあたるケント・フローセス氏から、このたびシカゴで、この店の模型化(1:12)を依頼された。実際はケント氏の奥さんであるナンシー・フローセスさんから頼まれたわけだが、2009年年末までに仕上げるという条件で、現金うん千ドルの手付金を、ホテルのロビーで手わたされた。旅行者が所持するにはちょっとした大金である。受け取ったときには、さすがにドギマギした。
ま、そんなわけで、ぼくのアタマの中身は、徐々にウエスタンモードに入りつつある。
とはいっても店の外観を示す写真は下に掲載した、まことに不鮮明な一枚のみ。ディティールがほとんどわからない。しかしそのほうが自由に、気に入ったようにつくることができると考えればむしろ好都合。なまじっか鮮明な写真を見せられたりすると、ここか違うあそこが違うとなりがちで、やっかいなものである。
ま、この件に関しては、おいおいまたお伝えしたい。
2008年4月30日