このごろけっこうまめに作品を作っている。小品ばかりだがここ一ヶ月ほどのあいだに計8点ものストラクチャー作品を完成させた。そんなことからこのコーナーでも、前回は火の見やぐらの情景をまた作ったことをお伝えし、その前は墓の作品のことだった。そして先週は、久しぶりに、またまた「孤独の世界」を作ってしまった。
「孤独の世界」とは、今までにもっとも多く作った拙作の題名で、石原裕次郎の「二人の世界」からヒントを得て、命名した。僕が一番最初に作ったストラクチャー作品も、この作品と非常に良く似たものだったので、それも含めて、過去に20や30は作っていると思う。だからいいちこを片手にしても出来あがってしまうようなものである。それをなぜまた作ったのかというと、理由は火の見やぐらのときとまったくおんなじで、以前クラフト教室の教材として作った建物が、たまたま手元に一個残っていたからである。しかし今回は、腕によりをかけ、いつもよりは情景を膨らませ、「孤独の世界/スペシャルバージョン」とでもいうべき作品に仕上げ、近々イエローサブマリンの棚の肥やしとして持っていくつもりだ。
この作品、孤独の世界は、決して大作ではないが、以前から人気があり、よく売れる。またフランスのリヨンにあるミニチュアミュージアム(ミューゼ・インターナショナル・デ・ラ・ミニチュア)にも一点陳列されているといういわくつきの作品で、僕の代表作のひとつでもある。しかし当サイトには今まで写真を掲載していなかったことに気がつき、今回はじめてスライドショーに写真を掲載することにした。ストラクチャーセクションの前半にある英題名「A Solitary World」(ひとりぼっちの世界)というのが、その作品である。タイトルはいかにも裕次郎的だが、コンテンツはやや春日八郎的方向に流れてしまった。ま、それもいいのではないか‥。
2006年7月23日