エキシビションのときの話だが、たまにバックグラウンド・ミュージック(BGM)が必要なことがある。そんなときにはたいがいセロニアス・モンクのCDをかけることにしている。モダンジャズのソロピアノで、CDタイトルは「セロニアス・アローン・イン・サンフランシスコ」という知る人ぞ知る名盤だ。かけていてもまったく気にならないところが気に入っている。このBGMについては過去に3回だけ「これ、モンク‥ですね」と、ハッキリ客に指摘され、たまには知ってるひともいるもんだと感心したことがある。そのうちの一人が松山敏(まつやま・さとし)氏だった。
数年前の夏、銀座で開催したエキシビションの折のこと。どんよりと曇った午後の3時ごろ、ふらっと会場にあらわれた松山氏は、ひと通りの作品を見終わったあと
「これ、『ブルー・モンク』ですよね‥」
と、いきなり曲名を当てて話しかけてきた。同時に、曲にあわせてタンタンタンと足 を三回床に踏みつけるような仕草をし、体を軽くゆすった。
「むかしサックスを吹いていたことがあるんです‥」
そう言うなり、いたずらっ子のようにニッと笑った。
松山さんは現在札幌在住だが、銀座にはしょっちゅう出掛けてくるとのこと。以前東京に住んでいたことがあり、当時はジャズの演奏家を目指していたそうだが、その後札幌に移ってからはコンピューターを使ったグラフィック・アートの制作をはじめ たこと、などを、いろいろと説明してくれた。そして彼は一冊の雑誌を見せてくれた。そこには彼の「写真的芸術作品」が数点掲載されていたのだが、一目見て私は非常にびっくりした。それらの作品があんまりにもスゴかったからだ。写真と言ったら 良いのか、絵と言ったらいいのか、とにかく驚くべき作品である。
と、いうわけで、まずは下の松山サイトをジツクリとごらんいただきたい。氏の作品も、もちろん多数鑑賞することができるが、どこかのジャムセッション会場で颯爽とサックスを吹いている松山さんの姿も、複数のセクションで見ることができる。
http://www.love-peace-happiness.com/
その松山氏が現在六本木ヒルズでエキシビション(9月30日まで)をやっている。詳細は以下だが、会場である「HEARTLAND」とはビア・バーのようなところなので、夕方にビールでも引っかけるつもりでうかがうのがグツド。
会場: 六本木ヒルズ「HEARTLAND」
東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ「West Walk」1階
電話03-5772-7600
会期: 2005年9月1日(金)~9月30日(金)
11:30~29:00(無休)
(29時までということは翌朝5時までということ)
先日さっそく見にいくと、ちょうど松山氏がいらしたので、「一緒に写真を撮りましょう‥」ということになり、氏の作品をバックに下のような写真を撮った。まだしばらくはやっているので、みなさんも一度おでかけになったらいかがか‥。(カレー がうまいよ)
2005年9月11日