風車

ただいま「北の国から」(フジテレビ)に登場する通称「石の家」といわれる建造物と、それにまつわる情景を制作中である。(このことについては以前一度お伝えしたことがあり、2004年8月23日付けのトークスに詳しい。)この家のバックヤードには電力発電(多分)のための大きな風車があって、テレビ局のひとたちが「GIANTS(米国映画の題名)の風車」と呼んでいるものだ。作品が完成した場合、もっとも目立つ存在になるであろうと思われる部分なので一番最初につくり始め、この部分だけは先月のうちに完成していた。
 先日わたしの生徒が写真を撮ってくれたので、下にお見せすることにする。
 やぐらを組むための柱はすべて特殊なパテによって自作し、風車部分、羽根の根元には極小のベアリングが4個入っている。風を送ることによってクルクル回る仕組みだ。もっともむずかしかったのは樽(たる)で、東京にはすでに樽職人は在住しておらず、仕方がないので作り方は一から自分で研究するしかなかった。特にこの樽の場合、天地に箍(たが)が回っているという本格的なもので、そんじょそこいらではお目にかかれないという代物である。ま、それでもどうにか樽らしいものが出来上がりほっとしている。

 今回お見せした風車のほかにも、建物の手前には流木で出来たかなり大きなテラスが出っ張っていて、その部分も非常に目立つと思われるが、すでにつくってしまった。そのうち機会があれば、またお見せするつもりだ。

風車
撮影:植田晃男


2004年11月16日