以前3回にわたり、このトークスの欄で、小島素治(こじま・もとはる)という方から届いた手紙を紹介したことがある。(2002年9月9日付、2003年2月16日付、2002年2月28日付けの計3回。)
小島氏は、1970年代から80年代にかけて雑誌の編集や広告関係の仕事で活躍し、実に重要ないくつかの仕事を残し、それはあの時代に、はっきりと光っていた。だがこの十数年、見事に世間から忘れ去られ、その居所さえも判然としない身の上に変貌していた。しかし、氏の消息を知りたがっている方々も大勢おられると考え、また、大変な苦境に立たされてしまった現在の状況を、微力ながらも世間にアピールし、願わくは再度、氏の仕事と、人間「小島素治」について、人々に語られる日が来たらんことを、切に願った。
幸い当欄に氏の氏名を掲載したあと、ほどなく数名の方々から問い合わせがあり、彼が創った過去の仕事について、再び語られんとする気配を感じはじめていたとき、ちょうどそんなとき、当サイトによって、やっと氏の消息にたどりついたという雑誌の編集者が現れ、当人に会って取材を敢行し、今般めでたく「クイック・ジャパン」という雑誌において、「Get Back SUB―あるリトルマガジンの魂に捧ぐ―」という特集記事が、しかも連載で、掲載されることになった。
――SUBとは、小島氏が約30年前に発行していた雑誌のタイトル名である。
ついに小島氏とその仕事が、再び世間の脚光を浴びようとしている。
記事の内容に付いては、あえてここでは触れぬが、中身の濃い、非常に上質なパラグラフに仕上がっている。このサイトからの引用も多い。ぜひ雑誌を買って、お読みになってください。
11月15日発売の「Quick Japan」誌・第51号、㈱大田出版/刊行(03-3359-6281)です。雑誌は一般の書店にてお買い求めになれます。
2003年11月19日