「クラフト本第二弾!」

「一冊も売れないんじゃないの‥」
 担当者にはそう告げ、以前ここで「消防署をつくる」(ミクロコスモス刊)という拙著を宣伝したことがあった。(6/26日付け当欄)。ところがギッチョン、掲載した直後に、な、なんと3冊!もの注文がはいり、その後は奪い合いの様相を呈している(ウソです)。
「めちゃくちゃよかったです!」
「ぜひシリーズ化してほしい!!」
「次は『午後の鹿骨』をお願いいたします!!!」
 などという読者からの熱い感想文までもが届き(これは本当です)気を良くした担当者は蛮勇をふるい、とうとうやっちゃいました。ババーン!!! だ、だ、第二弾は、「午後の鹿骨」だぁ〜っ★!(◎_◎;)。
 内容は、以前紹介した消防署本とほとんどおんなじだが、ハンドライティングの下手さにおいては本書がはるかに勝る。解説における説明図の幼稚性や、全体にみなぎる脱力感なども、明らかに本書が上だ。しかもこちらは全編モノクロで印刷され、あえて粗雑な紙をもちいて製本するなど、随所に光るチープな演出が冴えて、まるで終戦直後に発行された出版物を紐解くような、究極の貧しさが味わえる。それでいて値段は一冊たったの5000円(消費税込/送料別)。朗報である。購入希望者はただちに連絡をください。
 何冊あるか知りませんが、早い者勝ちです。

芳賀一洋著「1/80午後の鹿骨」。
全150ページ。A4版。格調高い毛筆体による惚れ惚れするような表紙のデザインにシビれ、思わずページをめくりたくなるだろう。微に入り細に渡っての説明に加えて工作用図面が実物大で収録されるなど、これからつくろうというひとにとっては、またとない手引書となるであろう。